ライフ

血圧の基準値 140以上で受診勧奨だが150でも妥当と専門医

「140以下に下げろ」は暴論だ(AFLO)

 毎年、多くの人が受ける健康診断。切り離せないのが「基準値」だ。血液検査や血圧検査の結果は、数値の一覧表として渡される。その表では各検査項目に定められた基準値に沿って、「正常」「要注意」「要精密検査」といった判定が下され、患者は表をまじまじと見つめて「思ったより良かった」「もうダメだ」などと一喜一憂してしまう。

 だが数値だけに振り回されてはいけない。NPO法人医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師が指摘する。

「検査そのものは受診後の健康管理に役立つ有益なものですが、そこで示される基準値はあくまで“目安”だということを理解しておかなければいけません」

 そもそも健康診断における基準値は、各臨床学会のガイドラインなどをもとに厚労省が定めている。健診後に生活習慣病改善のための保健指導が必要となるレベルは「保健指導判定値」、重症化防止のための治療が必要となるレベルは「受診勧奨判定値」として示される。

 例えば高血圧については、上の血圧(収縮期)が130mmHg以上なら保健指導の対象、140mmHg以上なら受診勧奨となる。

「たとえば、親を脳卒中で亡くしている人は、血圧が140程度でも脳卒中リスクに注意したほうがいいでしょう。一方で、かつて血圧の基準値は『年齢+90』といわれ、現在でも家族歴のない高齢者の血圧が高い分には問題ないとする見方もあります。

 薬で血圧をむやみに下げると血流が悪化して血栓ができやすくなり、脳梗塞が発生しやすくなるともされる。基準値は判断の目安として必要ではありますが、“絶対に正しいもの”ではありません。血圧が140でも医師が降圧剤を処方するケースもあれば、150でも投薬なしという判断はあるのです」(同前)

関連キーワード

関連記事

トピックス

参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、夫の音楽家・塩入俊哉氏(時事通信フォト、YouTubeより)
「結婚前から領収書に同じマンション名が…」「今でいう匂わせ」参政党・さや氏と年上音楽家夫の“蜜月”と “熱烈プロデュース”《地元ライブハウス関係者が証言》
NEWSポストセブン
7月6~13日にモンゴルを訪問された天皇皇后両陛下(時事通信フォト)
《国会議員がそこに立っちゃダメだろ》天皇皇后両陛下「モンゴルご訪問」渦中に河野太郎氏があり得ない行動を連発 雅子さまに向けてフラッシュライトも
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、経世論研究所の三橋貴明所長(時事通信フォト)
参政党・さや氏が“メガネ”でアピールする経済評論家への“信頼”「さやさんは見目麗しいけど、頭の中が『三橋貴明』だからね!」《三橋氏は抗議デモ女性に体当たりも》
NEWSポストセブン
かりゆしウェアをお召しになる愛子さま(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《那須ご静養で再び》愛子さま、ブルーのかりゆしワンピースで見せた透明感 沖縄でお召しになった時との共通点 
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏(共同通信)
《“保守サーの姫”は既婚者だった》参政党・さや氏、好きな男性のタイプは「便利な人」…結婚相手は自身をプロデュースした大物音楽家
NEWSポストセブン
松嶋菜々子と反町隆史
《“夫婦仲がいい”と周囲にのろける》松嶋菜々子と反町隆史、化粧品が売れに売れてCM再共演「円満の秘訣は距離感」 結婚24年で起きた変化
NEWSポストセブン
注目度が上昇中のTBS・山形純菜アナ(インスタグラムより)
《注目度急上昇中》“ミス実践グランプリ”TBS山形純菜アナ、過度なリアクションや“顔芸”はなし、それでも局内外で抜群の評価受ける理由 和田アキ子も“やまがっちゃん”と信頼
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、夫の音楽家・塩入俊哉氏(時事通信フォト、YouTubeより)
《実は既婚者》参政党・さや氏、“スカートのサンタ服”で22歳年上の音楽家と開催したコンサートに男性ファン「あれは公開イチャイチャだったのか…」【本名・塩入清香と発表】
NEWSポストセブン
中居、国分の騒動によりテレビ業界も変わりつつある
《独自》「ハラスメント行為を見たことがありますか」大物タレントAの行為をキー局が水面下でアンケート調査…収録現場で「それは違うだろ」と怒声 若手スタッフは「行きたくない」【国分太一騒動の余波】
NEWSポストセブン
かりゆしウェアのリンクコーデをされる天皇ご一家(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《売れ筋ランキングで1位&2位に》天皇ご一家、那須ご静養でかりゆしウェアのリンクコーデ 雅子さまはテッポウユリ柄の9900円シャツで上品な装いに 
NEWSポストセブン
定年後はどうする?(写真は番組ホームページより)
「マスメディアの“本音”が集約されているよね」フィフィ氏、玉川徹氏の「SNSのショート動画を見て投票している」発言に“違和感”【参院選を終えて】
NEWSポストセブン
スカウトは学校教員の“業務”に(時事通信フォト)
《“勧誘”は“業務”》高校野球の最新潮流「スカウト担当教員」という仕事 授業を受け持ちつつ“逸材”を求めて全国を奔走
週刊ポスト