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静電気、パチンとこないための7か条 お風呂で洗い過ぎはNG

静電気はかゆみも引き起こす(イラスト/あらいびろよ)

 静電気が発生しやすい冬の季節。髪の毛が逆立ったり、洋服を着たり脱いだりするときにパチンとなったり、いろいろと嫌なことも多いが、さらには健康への悪影響も問題だ。

「その代表が乾燥肌によるかゆみです。冬、乾燥した時期になるとかゆみに悩む人が多くなります。その要因の1つが静電気です」と、順天堂大学名誉教授で皮膚医学を専門とする高森建二さんは話す。

 健康な肌ではきれいに揃った角質細胞の間にあるセラミド(角層細胞間脂質)が水分をためる働きをしている。さらに、汗と皮脂が混ざり合ってできた皮脂膜が全身を覆っており、皮膚の水分量は充分保たれ、静電気が発生しづらくたまりにくい構造となっている。

 一方、加齢や洗いすぎによりセラミドが減り皮脂膜が薄くなった肌は、ひび割れた田んぼのような乾燥肌へ変化する。このような乾燥肌では湿度が低下した冬には電気が空気中に放電されず、角層に静電気がたまっている。

「バリアの壊れた乾燥肌ではかゆみを伝える“C線維”という神経が角層近くまで伸びるため、静電気などわずかな刺激でかゆみを敏感に感じます。保湿剤を塗ればC線維は元の位置に戻るので、静電気とかゆみ対策には保湿剤を全身にこまめに塗るのがいちばんです」(高森さん・以下同)

 また、入浴の仕方も重要で、体を洗う際はナイロンタオルでゴシゴシ洗わず、手に石けんをつけて軽く洗う。

 頭や顔、脇の下、足、局部などは毎日石けんで洗ってもいいが、それ以外は週2~3回で充分。お湯の温度は皮脂膜を溶かさない40℃以下にして、風呂上がり10分以内に保湿剤を塗り、水分が逃げないようフタをするのも鉄則だ。

「背中がかゆくて眠れない人は、手の届かない背中にも保湿剤を塗りましょう。そのための専用器具もあるので、上手に活用してみましょう」

 静電気でさらなるトラブルを招かないためにも、下記の7つの秘策で防護しよう。

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