この男性が現場に乗り込むと、倉庫のオーナーはローン会社の代表で、「呉が車を担保にして金を借りており、呉が金を返さないので車を差し押さえている。誰が車の持ち主だろうが関係ない。金を返さなければ、車も返せない」と主張しているという。
警察の調べでは、呉は身分証明書や戸籍簿、運転免許証、車の所有権証明書などを偽造して、レンタカー会社やローン会社を騙しており、これまでに分かっているだけで、1億元もの金を借りているという。
また、呉が借りた高級車は上海から約2000キロも離れている甘粛省で発見されるなど、1000台もの高級車は中国各地に点在しており、呉は中国全土のローン会社から金を借りていたようだ。
このため、あるローン会社は警察からの問い合わせを受けて、あわててGPSを取り除くなどしており、高級車の大半は行方知らずになっているという。被害者のなかには、呉に100万元(約1600万円)の高級車を貸した70歳の男性もおり、大半の被害者は泣き寝入りをせざるを得ない状態に追い込まれているという。