国内
2020.02.11 07:00 NEWSポストセブン
「撮り鉄」のマナー違反問題 老舗カメラ雑誌編集長の苦悩

上野発の寝台特急「カシオペア」最終列車(2016年)に約2000人の鉄道ファンが集まり、デジカメやスマホで撮影する姿が目立った(時事通信フォト)
愛媛県伊予市にある下灘駅は、以前から美しい鉄道写真が撮影できる名所として知られていた。しかし、インスタ映えスポットとして注目が集まるようになるとライトな鉄道ファンが大挙して押しかけるようになった。下灘駅や駅周辺の様相は一変し、私有地へ無断で侵入する人も目立つようになる。こうした状況から、下灘駅の一帯は、注意喚起が出されるようになった。
また、混雑した駅で自撮り棒による撮影やYouTuberによる生中継など、鉄道撮影を巡る問題は、次から次へと新たな事案が発生している。
「マナーの悪い撮り鉄をゼロにすることはできません。しかし、繰り返し雑誌などでマナー問題を取り上げることによって、少しでもマナーの悪い撮り鉄を減らすことにつながると考えています」(同)
撮り鉄とマナーの問題は、一朝一夕に解決できる話ではない。そもそも、カメラ業界は「マナーの悪い撮影者ほど、マナー向上に関心を示さない」というジレンマを抱えている。
なにより、マナーに対する感じ方はぞれぞれの価値観によるところが大きい。それが問題を複雑にする。ルールとは異なり、マナーに正解は存在しないからだ。
撮り鉄のマナー問題は、つまるところ常日頃のふるまいが問われているともいえる。だからこそ、撮り鉄のマナーは常に問い続け、意識しなければならない問題といえるのかもしれない。
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