仏像盗難事件は対馬の人の心を深く傷つけ、それ故に韓国人観光客に対する印象を悪くしてしまっているようだ。滞在中、韓国人観光客のマナーの悪さを指摘する声がいくつか聞かれた。外国人観光客のマナーに関する悩みは万国共通ではあるが、なかには“文化・習慣の違い”では済ますことのできないトラブルもある。市役所の近くで飲食店を営む30代の男性はこう話す。
「対馬には対向車とすれ違うのもままならない道路があって、韓国の方はそういうところでも構わずスピードを出す。実際に事故になることもあります」
しかし、それでも韓国人観光客を一方的に非難することはできない、と男性は言う。
「マナーは国ごとに違います。外からいらっしゃる方に、そういうところを教えてあげる努力も必要なのではないでしょうか。例えば、対馬で最低限守っていただきたいマナーについてまとめたガイドを配るなど、受け入れ側が努力しないといけないのかもしれません」