芸能

新型コロナでTV界に広がる「無観客」、“仕出し屋”に影響も

『ミュージックステーション』も無観客に(HPより)

 新型コロナウイルスの感染拡大は大きな波紋を広げている。テレビ業界も“コロナショック”でさまざまな影響が出ている。各テレビ局を出入りする制作会社プロデューサーのA氏が現場をリポートする。

 * * *
 3月24日の夜、「志村けん、新型コロナウイルス陽性で入院中」とのニュースがマスコミを駆け巡り、テレビ局内にも緊張が走った。志村が発熱や咳ではなく、激しい倦怠感をおぼえたのは17日のこと。自分の体に誰かが覆いかぶさっているかのような重たさを感じた…という話も入ってきた。

 ワイドショーもニュース番組も「コロナ一色」となった、ここ数週間、タレントたちの間でよく聞かれた会話は「まだ芸能界では、一人もかかっていないよね」「誰が最初にかかるかね」などというもの。対岸の火事とは言わないまでも、新型コロナウイルス感染拡大をどこまで身近に捉えていたかというと少々疑問だった。 

 だが、日本テレビやフジテレビでレギュラーをもつ志村が「陽性」となり、一部では重篤とも報道され、「手洗い、うがい、マスク、消毒」を、より徹底しなければならないとタレントも局員も気持ちを改めて引き締める“きっかけ”になったことは間違いない。

 それより前は、テレワークに切り替える企業が増えたり、学校が休みになったことにより「在宅率が上がったので、番組視聴率が上がっている」「エンタメ業界の中でも、テレビ局はそれほど影響は受けていない」とも言われていたのである。

◆医療現場を取材するリスクも

 とはいえ、朝から晩まで、生ワイドやニュースはコロナ一色。白鴎大学教授の岡田晴恵氏を筆頭に、専門家は争奪戦といっていいし、最新情報をどうしたらわかりやすく視聴者に伝えられるか、スタッフもキャスターもコメンテーターも、全く気を抜けない状態だ。

 そんな中、フジテレビが『直撃LIVEグッディ!』と『Live News It!』 の間に『ONE PIACE』を放送している。在京キー局でこの時間帯にアニメを放送しているのはフジテレビだけだ。『週刊フジテレビ批評』で「昼間に子供向けの番組を放送してほしい」との視聴者からの投書を紹介した2日後の英断だった。

 視聴率が少々上がったとはいえ、喜んでいるテレビ局員はいるまい。たとえば報道番組スタッフは、病院や医療関係者に取材をする日々なので、知らぬ間に感染するかもしれないリスクに怯えている。その代わり「テレビ局内で、もっともマスクを豊富にストックしているのは報道局だ」とも聞く。

関連記事

トピックス

ロッカールームの写真が公開された(時事通信フォト)
「かわいらしいグミ」「透明の白いボックス」大谷翔平が公開したロッカールームに映り込んでいた“ふたつの異物”の正体
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
几帳面な字で獄中での生活や宇都宮氏への感謝を綴った、りりちゃんからの手紙
《深層レポート》「私人間やめたい」頂き女子りりちゃん、獄中からの手紙 足しげく面会に通う母親が明かした現在の様子
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン