芸能

志村けんさん 自分が新型コロナに感染したと知らずに逝った

感染したとは知らずに…

 新型コロナウイルスの恐ろしさは、感染者の80%の症状は軽症で、歩けて動けて仕事にも行ける。しかし、残り20%は確実に入院が必要で、全体の5%は集中治療室に入らないと助けられない。しかも、重症化のスピードが異様に速く、たった数時間で、それまで話ができていた患者が、どんどん酸素が足りなくなり、「人工呼吸器」が必要だと思ったら、すでに「人工心肺装置」をつけないと助からない状況に陥っている。それが目の前で一気に起こるので、ものすごく怖い──。

 そう語ったのは、感染者の治療に最前線で当たっている国際感染症センターの大曲貴夫センター長だ(3月25日の都庁会見)。治療現場の緊迫感と、ウイルスの恐怖が端的に伝わってくる。

 どんな感染者が、その「異様なスピードで重症化する5%」に当たるのか。ビートたけし(73才)はこのウイルス特有の脅威を「ロシアンルーレットのようだ」と表現した。そして、誰もが知る有名人の急逝により、その“死のルーレット”の恐怖は、日本中の誰にも他人事ではなくなった。

「風邪のような症状で自宅のベッドで寝込んでいた志村さんは、かかりつけの医師を自宅に呼ぶと、肺炎と診断され、病院に搬送されてそのまま入院しました。その翌日、人工呼吸器をつけるときに意識を失うと、もう二度と目覚めることはありませんでした。

 実は、志村さんは自分が新型コロナに侵されているという事実を知ることなく、本当にあっという間に逝ってしまったんです」(芸能関係者)

 3月29日午後11時10分、タレントの志村けんさんが、新型コロナウイルス感染による肺炎のため亡くなった。70才だった。前出の芸能関係者が続ける。

「3月17日に倦怠感を訴えて自宅静養に入りました。2日後に発熱や呼吸困難の症状が現れると、20日に自宅で訪問診断を受け、重度の肺炎で東京・港区の病院に緊急入院。その際に新型コロナの検査を受け、3日後の23日に陽性と判明しましたが、そのときにはすでに志村さんの意識は混濁していたそうです。

 ほんの軽い風邪のような症状が出てから、意識を失うまでは、たったの3日間でした。近しい関係者も、突然の事態にもう何がなんだか…」

関連記事

トピックス

小島瑠璃子(時事通信フォト)
《亡き夫の“遺産”と向き合う》小島瑠璃子、サウナ事業を継ぎながら歩む「女性社長」「母」としての道…芸能界復帰にも“後ろ向きではない”との証言も
NEWSポストセブン
会見で出場辞退を発表した広陵高校・堀正和校長
《海外でも”いじめスキャンダル”と波紋》広陵高校「説明会で質問なし」に見え隠れする「進路問題」 ”監督の思し召し”が進学先まで左右する強豪校の実態「有力大学の推薦枠は完全な椅子取りゲーム」 
NEWSポストセブン
起訴に関する言及を拒否した大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ハワイ高級リゾート開発を巡って訴えられる 通訳の次は代理人…サポートするはずの人物による“裏切りの連鎖” 
女性セブン
日本体操協会・新体操部門の強化本部長、村田由香里氏(時事通信フォト)
新体操フェアリージャパンのパワハラ問題 日本体操協会「第三者機関による評価報告」が“非公表”の不可解 スポーツ庁も「一般論として外部への公表をするよう示してきた」と指摘
NEWSポストセブン
スキンヘッドで裸芸を得意とした井手らっきょさん
《僕、今は1人です》熊本移住7年の井手らっきょ(65)、長年連れ添った年上妻との離婚を告白「このまま何かあったら…」就寝時に不安になることも
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
《広陵高校、暴力問題で甲子園出場辞退》高校野球でのトラブル報告は「年間1000件以上」でも高野連は“あくまで受け身” 処分に消極的な体質が招いた最悪の結果 
女性セブン
代理人・バレロ氏(右)には大谷翔平も信頼を寄せている(時事通信フォト)
大谷翔平が巻き込まれた「豪華ハワイ別荘」訴訟トラブル ビッグビジネスに走る代理人・バレロ氏の“魂胆”と大谷が“絶大なる信頼”を置く理由
週刊ポスト
お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
NEWSポストセブン