芸能

ドリフ付き人が語る 『全員集合』の半端ない緊張感と重圧

まさに「お茶の間の王様」だった(時事通信フォト)

「東村山音頭」に「バカ殿様」、「アイ、マイ、ミー」、「カラスの勝手でしょ」──。新型コロナウイルスによる肺炎で急逝した志村けん(享年70)の代表ネタの多くは、ドリフターズの『8時だョ!全員集合』(TBS系)から生まれた。

 1969年10月にスタートし、1973年4月には最高視聴率50.5%を記録。お茶間を笑いの渦に巻き込み続けた、まさに“お化け番組”だった。

 放送が開始した1969年は、家庭でのテレビ普及率が90%を超え、日本国民がみなテレビにかじりついていた時代だった。中京テレビや近畿放送、福岡放送など地方局が続々開局し、在京キー局の番組が、系列の地方局で見られるように。

 とりわけ土曜日の夜は激戦区で、日テレはON全盛期のプロ野球中継で数字を稼ぎ、NETテレビ(現テレ朝)は近衛十四郎主演の伝説の時代劇『素浪人』シリーズでシニア視聴者を掴む。フジテレビは萩本欽一と坂上二郎率いる『コント55号の世界は笑う』の人気が爆発していた。

 そんな“強敵”が並び立つ土曜夜8時に、『全員集合』は分け入っていった。『全員集合』をはじめ、数多くのドリフの番組で台本を手がけた放送作家の田村隆氏が語る。

「当初、『全員集合』はクイズやミニコーナーがメインのバラエティでした。でも、同時間帯の『コント55号』にどうしても勝てない。別の路線に行く手もありましたが、真正面からコントで戦うことにしたんです。その時、いかりや長介さん(2004年死去)が、『やるなら徹底的に本物志向でいく』と主張した。

 当時、カツラはハリボテ、セットはベニア一枚なんて番組がほとんどだった時代に、ステージに本物の池を作って、時代劇顔負けの本格的なちょんまげを被った男たちが落っこちていく。一回の放送に金と労力の全てを注ぎました」

関連記事

トピックス

新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
安達祐実、NHK敏腕プロデューサーと「ファミリー向けマンション」半同棲で描く“将来設計” 局内で広がりつつある新恋人の「呼び名」
NEWSポストセブン
第69代横綱を務めた白鵬翔氏
白鵬“電撃退職”で相撲協会に大きな変化 旭富士のデビューほか「宮城野部屋再興」が前提とみられる動きが次々と
週刊ポスト
夫から殺害されたホリー・ブラムリーさん(Lincolnshire PoliceのSNSより)
《凄惨な犯行の背景に動物虐待》「妻を殺害し200以上の肉片に切断」イギリスの“怪物”が殺人前にしていた“残虐極まりない行為”「子犬を洗濯機に入れ、子猫3匹をキッチンで溺死させ…」
NEWSポストセブン
還暦を迎えられた秋篠宮さま(時事通信フォト)
《車の中でモクモクと…》秋篠宮さまの“ルール違反”疑う声に宮内庁が回答 紀子さまが心配した「夫のタバコ事情」
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《株や資産形成の勉強も…》趣里の夫・三山凌輝が直近で見せていたビジネスへの強い関心【あんかけパスタ専門店をオープン】
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
30歳差コーチとの禁断愛の都玲華は「トリプルボギー不倫」に学んだのか いち早く謝罪と関係解消を発表も「キャディよりもコーチ変更のほうが影響は大きい」と心配の声
週刊ポスト
小芝風花
「頑張ってくれるだけで」小芝風花、上海でラーメン店営む父が送った“直球エール”最終回まで『べらぼう』見届けた親心
NEWSポストセブン
安青錦(時事通信フォト)
最速大関・安青錦は横綱・大の里を超えられるのか 対戦成績は0勝3敗で「体重差」は大きいものの「実力差は縮まっている」との指摘も
週刊ポスト
熱愛が報じられた長谷川京子
《磨きがかかる胸元》長谷川京子(47)、熱愛報道の“イケメン紳士”は「7歳下の慶應ボーイ」でアパレル会社を経営 タクシー内キスのカレとは破局か
NEWSポストセブン
三笠宮妃百合子さまの墓を参拝された天皇皇后両陛下(2025年12月17日、撮影/JMPA)
《すっごいステキの声も》皇后雅子さま、哀悼のお気持ちがうかがえるお墓参りコーデ 漆黒の宝石「ジェット」でシックに
NEWSポストセブン
熱愛が報じられた新木優子と元Hey!Say!JUMPメンバーの中島裕翔
《20歳年上女優との交際中に…》中島裕翔、新木優子との共演直後に“肉食7連泊愛”の過去 その後に変化していた恋愛観
NEWSポストセブン
記者会見に臨んだ国分太一(時事通信フォト)
《長期間のビジネスホテル生活》国分太一の“孤独な戦い”を支えていた「妻との通話」「コンビニ徒歩30秒」
NEWSポストセブン