◆踏絵→絵踏
「踏絵」と「絵踏」は違う(写真/AFLO)
江戸時代に幕府が出した禁教令で、キリスト教徒を見つけるため、キリストやマリア像の絵や銅板などを踏ませた行為は、「踏絵」ではなく「絵踏」と教えられている。踏絵はそれら踏ませた物自体を指す言葉として、はっきり教科書にも明記されるようになった。
◆縄文式土器・弥生式土器・高床式倉庫→縄文土器・弥生土器・高床倉庫
「○○式」はもう古い?
これまで縄文式土器は「網目の文様があり黒褐色」、弥生式土器は「簡素な装飾で赤褐色」、高床式倉庫は「掘立柱を用いた高床建築」が特徴とされてきたが、さまざまな発見や研究が進むにつれ、土器や建築物のタイプ別分類が難しくなったため、「~式」を省くように。
◆セポイの反乱→インド大反乱
1857~1958年にインドで起きたイギリスの植民地支配に対する民族的反抗運動を、かつては「セポイの反乱」や「シパーヒーの乱」と呼んでいた。しかし、反乱参加者の出身や身分が多岐にわたり、広くインド社会全体に広がっていたことから、平成時代の教科書より「インド大反乱」と呼ばれるようになった。
※週刊ポスト2020年4月17日号