ライフ

動脈硬化は放置すれば再発リスク高い 後遺症が残るケースも

完治したと思ったら…

 病気は一度治っても再び発症する──そんな「再発の恐怖」をまざまざと思い知らされる。とりわけ再発リスクを知っておかなければならないのが、毎年多くの死亡者を出している疾病である。

◆動脈硬化を放置すると

 脳血管疾患は高齢になるほど発症率が高くなり、寝たきりを招く原因疾患の1位とされる。菅原脳神経外科クリニック院長の菅原道仁医師が解説する。

「脳血管疾患には、脳の血管が破れるケースと詰まるケースがあります。前者には脳出血やくも膜下出血があり、後者には脳梗塞、脳血栓症、脳塞栓症などがあります。どちらのタイプも損傷した脳の場所や程度により、突然死や後遺症といった重篤な結果を招くことがあります」

 いずれの脳血管障害も再発リスクが伴う。

「脳内や首などを流れる血管が動脈硬化を起こして細く狭くなると、脳血管障害を発症します。1度脳血管障害を起こしても動脈硬化を放置したままなら2度、3度と繰り返して発症するリスクが高い。なかでも脳梗塞は5年間で20%が再発するとのデータがあります」(同前)

 1回目の脳血管障害が幸いにも軽症で、リハビリによって日常生活を送れるようになっても、2回目の脳血管障害が起きた場合は、重い後遺症が残るケースがある。

「後遺症は脳血管障害が起きた場所によって異なります。例えば脳梗塞で1回目に右手足に麻痺が残った人でも、2回目に脳の違う場所に脳梗塞が起きたら左手足が動かしにくくなったり、言語障害や物忘れなどの重い後遺症が残ることがあります」(同前)

同じ病気でも再発だと症状や治療法が変わる

※週刊ポスト2020年4月24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン