ストレスも動脈硬化の原因になる。

「仕事の負荷を感じやすく、かつ社会に出ると友人関係が希薄になりやすい男性のほうが、ストレスを溜めやすい傾向にあります。

 ストレスを受けると、覚醒・興奮を司る交感神経の活動が高まって心臓に負荷をかけるだけでなく、副腎からのホルモンが盛んに作られるようになります。これによってコレステロール濃度が高まり、血糖値が上昇し、血液もドロドロになって動脈硬化が起こる」(同前)

 高齢になるほど発症率が高くなり、寝たきりを招く原因疾患の1位とされる脳卒中。そのうち、脳の内部で出血する脳出血は、2018年の厚労省の人口動態統計によると10万人あたりの女性の死亡率は23.6だが、男性の死亡率は29.8だ。くどうちあき脳神経外科クリニック院長の工藤千秋医師が語る。

「男性ホルモンと女性ホルモンには血管への作用にそれぞれ特徴があり、男性ホルモンは運動やとっさに力を発揮するために血圧を上げるため、血管が破裂して脳出血にいたりやすいとされています。反対に女性ホルモンは生理があるため少しでも出血を抑えて血液を固める働きがあり、血管が詰まって脳梗塞になりやすい傾向があります」

 脳出血は頭痛、吐き気などの症状が起こり、重症の場合は片麻痺や失語症などの後遺症が残ったり、数分で意識を失って死に至ることもある。

※週刊ポスト2020年5月1日号

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