●愛国者・古谷経衡氏の答え
(1982年生まれ。評論家。座右の銘は「常在戦場」。基本スタンスは「自由主義者かつ愛国者」。近著に『愛国商売』『愛国奴』)
1人殺すより5人殺す方が嫌だとかよく言うけれど、1人でも5人でも命は命、5人より1人の方が死人が少なくていいという考え方は納得できない。1人が犠牲になったことで5人の命を救ったというのは、アングロサクソン的なものの考え方で、日本人には馴染まないと思う。アメリカの原爆投下の考え方がまさにそれで、広島、長崎に原爆を落とすことで戦争を早く止めて、結果多くの人の命が助かったという理屈。でも、日本人だったら納得なんてできないのではないか。だから、漫画の設定の場合、僕の答えは、何もしない(250人のために3人を犠牲にしない)。
●人気ユーチューバー・しなこ氏の答え
(1996年生まれ。YouTuber(登録者16万人超)、TikToker(フォロワー70万人超)。中高生に大ヒットのグッズを続々プロデュース)
自分が通りすがりだったら、関わりたくないし、実際その場に居合わせたら行動できないと思う(漫画の設定だとクレーンを動かすことはできない)。でももし本来のトロッコ問題で自分がトロッコに乗っていたら、少数を犠牲にして多数を助ける選択をすると思う。大学では心理学を学んだが、「最大多数の最大幸福」という功利主義的な考え方をするのではないだろうか。ただ、どちらかに知人や友人がいたら、そちらを救う。自分にとっては知っている人かどうか、大切な人かどうかがかなり選択を左右すると思う。