美智子皇后(現上皇后)のように伝統の蚕の世話に取り組めるのか(写真/宮内庁提供)
「皇太子妃時代に美智子さまの養蚕を手伝わないことからか、“雅子さまは虫が嫌いなのでは”という声もありました。
ですが、雅子さまは小学生の頃に生物部に所属され、虫や爬虫類の世話も率先して取り組んでいたと聞きます。ですから、虫が嫌いという理由ではないはずです。今後は体調が整えば、養蚕にも取り組まれると期待しています」
では、雅子さまの“完全快復”まで、道のりはどれほどなのだろうか。
昨年10月、即位に関する重要行事「即位礼正殿の儀」が皇居・宮殿で行われた。十二単に身を包まれ、堂々としたお姿で「御帳台」へと上がられた雅子さま。しかし、緊張からかまばたきが多く、視点が動く様子も見受けられた。
「雅子さまはまだ人前に出られる際、肩に力が入っているように感じます。自分に当てられた周囲の目が気になるのかもしれません。しかし、国民は雅子さまに信頼を寄せています。今後は少しずつ、自然体のお姿が見られることを期待します」(皇室ジャーナリスト)
もともと、雅子さまは自然体のお姿で魅力を発揮してこられた方だった。1998年の誕生日会見で夫婦円満の秘訣について聞かれると、飼われている犬に言及されながら《よく「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」と申しますけれども、喧嘩の種は割とよく拾って食べてくれるような気がいたします》とユーモアを交えて話され、記者の顔をほころばせるようなシーンもあった。
しかし、そうした雅子さまの肉声を聞くことができた記者会見は、2002年12月に行われた雅子さまの誕生日および、ニュージランドなどへの海外訪問に際しての会見を最後に行われていない。それからもう17年以上が経っている。コラムニストで『雅子さまの笑顔 生きづらさを超えて』(幻冬舎)の著者である矢部万紀子さんはこう言う。
「昨年8月、那須御用邸でのご静養の際、記者からの問いかけに答えられた声を聞いて“雅子さまはこんなに高い声だったのか”と驚かされました。そのくらい、雅子さまの肉声を耳にしていませんでした。雅子さまが肉声を届けられることで、国民との距離はぐっと近づきます。若い世代の皇室離れを進めないためにも、短くてもいいから肉声で語りかける記者会見をしていただけるといいですね」