◆視覚に訴えて行動変容を促す
悲惨な画像を見せることで人の行動が抑制できるのだとしたら、レジ袋以外にも応用ができるはずです。
たとえば夫の浮気防止です。妻以外の女性に連絡を取ろうとすると、離婚届を持って仁王立ちする妻の画像が自動的にスマホに現れるようにセットできたらどうでしょう。たちまち萎えて、浮気は激減するのではないでしょうか。
また、ネットでの衝動買いをやめたいという女性がいるとしたら、ネットショッピングする時、予算オーバーの商品の購入ボタンを押そうとした際は、残高がマイナスになっている通帳の画像が出てくるようにしたらどうでしょうか。支払いが大変かもと思い至り、消費を控えるようになるかもしれません。
タバコのパッケージでも、海外では真っ黒になった肺などの怖い画像がプリントされているものが増えています。「健康を害する恐れがあります」などという活字オンリーの注意書きより、視覚に訴えかけたほうが印象は強烈です。
画像を使って行動変容を促す方法は、今後さらに増えていくような気がしますが、人の倫理観のみに頼るだけではやはり限界があります。100%の人がレジ袋を使わなくなるためには、強い規制が必要でしょう。
レジ袋が有料化されたといっても、その価格はわずか2、3円というところが多く、それほど負担にはなりません。いっそ500円以上の高額料金を設定して財布を痛めたほうが、エコバッグの浸透につながるのではないでしょうか。