◆受け入れたら中国人と韓国人の不満が爆発する
この状態を放置すると中国人の間で不満が高まり犯罪が多発する可能性が高まってしまう。このような事情があるため、難民は国境地帯(韓国の場合は非武装地帯付近)で足止めされ、収容施設で短期間保護され、衣服と食糧を与えられて北朝鮮へ強制送還されることになる。
近年は、欧州でも難民の受け入れを制限する動きが出てきているため、外国でも通用するような高度な知識や技術を持つ、ほんの一握りの人々しか受け入れてもらえない。
もちろん、金正恩政権崩壊後の新政権のもとで、新しい国づくりに参加する人々や貧しくても北朝鮮にとどまる人々も多いはずだ。しかし、生活できるだけの現金を得る手段がなくなった人々の一部が、韓国や中国や欧州を諦めて、今度は船による密航という形で日本を目指すことになるかもしれない。
北朝鮮の人口を2500万人とした場合、そのうちの0.1%が日本へ向かうとしても2万5000人となるため、数万人規模の難民が発生しても不思議ではない。
◆難民には危険人物が含まれる
難民の中には、強制収容所を管理していた国家保衛省職員が含まれるかもしれない。彼らは、収容者に対する生殺与奪の権限を与えられているため、気分次第で罪のない人々に厳しい拷問を行い、ときには殺害し、考え得るあらゆる手法で人権を蹂躙してきた。このため、金正恩政権崩壊後に一般国民に彼らの過去が露見した場合、報復の対象となる危険がある。
つまり、日本を目指す北朝鮮難民の中には、北朝鮮で平然と殺人を繰り返してきた残忍な人々が含まれる可能性があるということだ。このような人々は、自分が北朝鮮でしてきたことを日本での聞き取り調査で話すことなく、北朝鮮へ戻れば迫害を受けるとして亡命申請をするだろう。