ライフ

弘兼憲史氏、コロナで「アクティブじじい」を島耕作に託す

弘兼憲史氏はコロナ禍をどう過ごす?

 緊急事態宣言が解かれても、「急に出歩いていいのだろうか」「もし周りに迷惑をかけてしまったら」と不安は尽きない。とくにゴルフ、飲み歩き、カラオケ、旅行といった楽しみは、家族からも世間からも白い目でみられてしまう。そうした行動をこれまで“生き甲斐”としてきた“アクティブシニア”たちは、コロナ後の世界をどう過ごすのか。漫画家の弘兼憲史氏(72)が語る。

 * * *
 コロナ以降、会食とゴルフには行かなくなりましたが、とくにストレスはありません。散々やり尽くしましたから。

 緊急事態宣言が解かれた後も、地下にある大衆酒場とかライブハウスのような“3密”の場所に行くのは躊躇しそうです。

 ゴルフは行くけど、しばらくはラウンド後にゴルフ場のお風呂に入ったりせず、シャワーを浴びてすぐ帰ろうと思います。

 仕事のやり方でも、“無駄なことがあった”と気づきました。昔は編集者が直接、原稿を取りに来ていましたが、最近は原稿ができたらバイク便に取りに来てもらうだけ。何の問題もありません。

 松下電器産業(現・パナソニック)のサラリーマンだった頃は、上司に「交渉事は相手の顔を見て、ニュアンスを感じながらやらなければダメだ」と言われましたが、もうそんな時代ではないのかもしれませんね。

 私はむしろそんな社会の変化が楽しみです。ウーバーイーツなどの宅配サービスもどんどん利用していきたいと思います。

 ただ、『島耕作』では、高級クラブで飲んだり、ゴルフ接待に勤しんだり、ビジネスで海外に出掛けたり、あるいは多くの女性と関わったりと、「人と人との密な繋がり」を描いてきたので、今後もそういった場面は出していきます。

 登場人物がみんなマスクをつけていたり、「人と会って食事をするのはやめよう」と自粛をしていたら、物語が成立しなくなるので(笑い)。

 アクティブシニアは私の代わりに「島耕作」に託しますよ。

※週刊ポスト2020年6月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト