男子60kg級代表の高藤直寿選手(26才)はツイッターでこうつぶやいた。
《代表選考やり直しとかなったら流石に無理だろ。(代表に)単純に一度決まった選手と決められなかった選手が(再度)試合するのはメンタル面でアンフェア》
まだ選考会が終わっていない競技の先行きも不透明だ。三宅選手のフェンシングもその1つ。
「選考会の行方については、競技を統括する国際フェンシング連盟が判断を躊躇している状態です。日本だけでなく世界の感染状況もかかわってくるなかで、試合自体も開催しづらい。この先決まったとしても二転三転があり得る状況です。だから心配しても切りがないのですが、選手としては地図やコンパスがないなかで目的地をめざすような難しさを感じます」(三宅選手)
この先、競技を続ける環境をどう確保するかも難問だ。
「最大のネックは練習場の確保です」
そう語るのは西村選手。
「これまで母校の大学やコーチの所属する高校を使わせてもらっていましたが、新型コロナが登場してからは閉鎖されてまったく使えず、これまで当たり前にできていた練習が一気にできなくなってしまった。ひとりでランニングや筋トレをして1日1回は汗をかいていますが、対人競技である空手の練習は相手あってこそ。いくら筋力が増しても、実戦がないと試合勘が鈍ってしまいます」(西村選手)