芸能

『大江戸グレートジャーニー』対談 時代劇×犬という新しさ

本木克英監督が『大江戸グレートジャーニー』の完成秘話を語る

 6月6日スタートの「大江戸グレートジャーニー ~ザ・お伊勢参り~」(WOWOW)は、2014年に大ヒットした映画『超高速!参勤交代』の本木克英監督と、原作・脚本の土橋章宏氏が久々にコンビを組んだ注目の連続ドラマだ。放送開始を前に語り合ってもらった。

土橋:撮影では新型コロナウイルスの影響はどの程度ありましたか?

本木:いや本当に危なかったんです。何しろクランクアップが2月上旬だから、少しでも後ろにずれていたら、最後まで撮りきれなかった可能性が高いですよ。

土橋:ギリギリで撮り終えることができたのは、伊勢神宮にお参りしておいたご利益でしょうか。

本木:本当にそうかもしれないです。1月下旬に武漢が封鎖されたと耳にした時は、京都の太秦での撮影は正に佳境に差し掛かっていたところで、慌ててマスクを買いに走ったんです。当時は、65枚入りで498円! 今では破格の値段で売っていましたよ(笑い)。

土橋:マスクってそんなに安かったんでしたっけ?

本木:うん、あとからレシートを確認したから間違いない。その後の編集作業では、マスクをしてソーシャルディスタンスを保ちながらどうにか最後まで仕上げました。

土橋:この『大江戸グレートジャーニー』という企画ですが、元をたどれば本木監督が僕に、「代参犬という、人の代わりにお参りに行く犬がいるんだよ」と教えてくれたのが始まりでした。

本木:そうでしたね。『超高速!参勤交代』の評判が良くて、ちょうど次の題材を探していたタイミングでした。人の代わりにお参りする犬というのも面白いけど、それよりも「時代劇×犬」という組み合わせが新しいと思ったんです。

土橋:それを僕が『駄犬道中おかげ参り』という小説にして、「週刊ポスト」で連載させてもらったという流れですね。

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