逆風が吹き荒れる銀座のネオン街(時事通信フォト)
「一時的に経理の女性を店の代表取締役にしていたんですが、今回の新型コロナで助成金や融資を受けるために私が代表に戻ろうとしたんです。代表者が連帯保証人になると金利が優遇されるものもあるのですが、彼女にその負担を強いるわけにはいかないと思って……。しかし彼女は“代表を降りるなら店を辞める”と2500万円という高額な退職金を要求してきた。金銭面で揉めてしまった結果、私と専務の女性が追い出されてしまったのです。
このままでは『グレ』を続けていくのは難しい。経理の女性との裁判の準備をするとともに、新店をオープンさせようと動いています」
一方、経理の女性は「お話は一切控えさせて下さい。弁護士から説明します」とのこと。しかし締切までに弁護士からの回答は得られなかった。
このトラブルにグレの常連であるみのもんた氏(75)も嘆く。
「私も閉店の噂は聞いていました。グレは“さすが銀座”と思わせる素晴らしい店。普通のクラブとは質が全然違います。まさにオトナの社交場で、ホステスもお客も洗練されていたね。昔は渡哲也さんに“アニキ!”と声をかけて、グレで合流してよく一緒に飲んだものです。
この3か月はコロナで全く銀座に出かけませんでしたけど、天の川が見える7月頃になったらまた飲みたいなァ。このまま閉めるとしたら残念で仕方ないですよ」
“高嶺の花”もコロナの時代に咲き誇るのは難しいようだ。
※週刊ポスト2020年6月26日号