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コロナ禍での認知症介護 「訪問看護」導入でプロの安心感

どんなときも介護は続く(イメージ、時事通信フォト)

普段気付けない細かなこともプロがフォローしてくれる(写真/イメージ、時事通信フォト)

 父が急死したことで認知症の母(85才)を支える立場となった『女性セブン』のN記者(56才・女性)が、介護の日々を綴る。今回は、「訪問看護」についてだ。

 * * *
 認知症以外、特に心配な持病もない母が突然、帯状疱疹になったのはちょうど昨年のいま頃で、急に蒸し暑くなったとき。今年は新型コロナウイルスとダブルで不安いっぱい。そんな私に、ケアマネジャーが訪問看護を提案してくれた。

◆理解しているようで全然わからない母の体調

 何かあればすぐ駆けつけられるところにあるサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に母を住まわせ、通院にも同行。ケアマネジャーとのケアプラン相談も、母の性格や習慣を考えながら、私はどっぷりかかわっている。ひとりっ子だからほかに頼る人もいないのだ。

 幸い大きな持病もなく朗らかな人なので、いまのところ大した負担ではないが、やはり人ひとりの人生を背負っている重圧はある。と言いつつ、別世帯に暮らしているので、自分が思っているほど母のことを把握しているわけでもない。

 昨年のちょうどいま頃、母が通うデイケアのスタッフから、「今日のMさん(母)はいつもと様子が違った。脳梗塞ではないか」と電話があり、慌てて会いに行った。

 少し元気はなかったが、普通に話せるし歩けるし、救急相談センターに聞いても、緊急性はないだろうと言われた。

「デイケアの人の思い過ごしかな」と高をくくった矢先、たまたまめくれた母のシャツの下から肌が真っ赤にただれた帯状疱疹を発見したのだ。

 そのときはオロオロするばかりだったが、後になって気づいたのは、デイケアのスタッフの“プロの目”のすごさ。

 いつもニコニコ穏やかにただ見守っているようで、しっかり母の“いつもの様子”を把握し、異状に気づいて医師に診せるよう示唆してくれた。

 私がそばにいたところで、「今日はご機嫌斜めかな?」くらいにしか思わなかっただろう。やはりプロは違うのだ。

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