“権力を持って変わった”河野太郎氏
ブルーインパルスで株を上げた(時事通信フォト)
空自のブルーインパルスによる医療関係者への“感謝飛行”で株をあげた河野氏も有力候補の1人。
「河野さんはもっと正論を言う人だと期待していたが、権力を持つと180度変わった。やると言っていた大臣会見のオープン化さえ、まだ実現できない。発信力があるから総理になる前はいろんな政策を打ち出すでしょうが、いざ総理になれば官僚組織に絡め取られて何もしないタイプ。ポストコロナ社会のリーダーには実行力が求められる。間違ってこの人を総理にしたら失望するだけでしょう」(ジャーナリスト・安積明子氏)
河野氏が5月時点では陸上イージス配備中止の報道を「フェイク」と批判しながら、6月に自ら中止を表明したのもその現われだろう。
“調整能力しかない”菅官房長官
調整能力だけでは…(時事通信フォト)
安倍長期政権を支えた立役者。「危機管理の菅」と呼ばれてきたが、コロナ危機でその評価はどうだったか。
「そもそも大きな方針を出して国を引っ張るというより、決められた方針が機能不全を起こした場合に、調整して元に戻すのがこの人物の適所といえる。そういう能力を培ってきたから、総理として指揮をとれというのは難しいのではないか」(政治評論家・有馬晴海氏)
「毎日の会見をそつなくこなしていると言われるが、菅さんの発言で国民の記憶に残っている言葉があるでしょうか。ポストコロナでは新たな生活、ニューノーマルが求められ、総理は国民に今後の社会の姿を提示しなければならない。菅さんの発信力ではそれは覚束ない」(木下厚・元衆院議員)
※週刊ポスト2020年7月3日号