栄養豊富で夏バテにも効く豚肉は、部位による品質の差が少なく、どんな料理にも使いやすい食材。今回は、知っておきたい各部位の特徴と、おいしさがアップする下ごしらえを紹介します。
【教えてくれたのは……】
豊満美峰子さん(55才)●女子栄養大学大学院了。同短期大学部の食物栄養学科教授。調理学を専門に教鞭をとる。書籍・雑誌の監修や著書も多数。
◆各部位を使い分け、下処理で味を上げる
豚肉は大きく分けて7つの部位があり、それぞれに肉質や味わいが異なる。
「かための肩は煮込む、脂身の少ないヒレはピカタにするなど、部位と料理には相性があるので知っておきましょう。また、豚肉をおいしく味わうには下ごしらえが重要です。特に、ロースや肩ロースは筋を切らないと火を通す際に肉が反り、全体に火が通りにくくなります」と、豊満さん。
脂身が多いバラブロックはそのまま調理しても問題ないが、脂っぽくなるのを避けたい場合は余分な脂肪を取り除きたい。
「バラブロックは塩漬けにしておくと、4日~1週間ほど保存が効き、味付けの手間も省けます。ホロッとした食感で旨みも強まり、とてもおいしくなります」(豊満さん)