海が近い湘南方面への移住を考える人も続出か(時事通信フォト)

海が近い湘南方面への移住を考える人も続出か(時事通信フォト)

 まず考えられるのは、湘南エリアではないか。何といっても海が近い。サーフィンなどのマリンスポーツを楽しむ人にとって、湘南に住むのはひとつの夢であるはずだ。しかし、職場が都心にある場合は仕方なくそれを我慢してきた。そういった人々は湘南方面への移住を真剣に検討するのではないか。

 熱海や湯沢などのリゾートを選ぶ人も、多くはないが出てきそうだ。月に数回の出社なら、新幹線を使うことも想定できる。緑の自然環境を好む方なら高尾や相模湖周辺も想定できる。高尾は始発駅なので、出社日には座って都心へ向かえるというメリットもある。

 関西なら、琵琶湖畔の草津は通勤圏だ。琵琶湖の自然を間近に感じられる。神戸の向うの須磨や明石も気候が温暖で住みやすい。大阪の富裕層の別荘地だったエリアである。奈良方面は住居費が安くて緑の自然が豊か。寺社仏閣めぐりが好きな人にとっては、かなり魅力的なエリアではないか。

 一方、そこまで自然環境にこだわらない人もいるはずだ。単純に住居費を安く上げることで日常の暮らしを楽しもうというタイプである。そういう人が住んで楽しめる郊外の街も、少しだけ人気が復活するかもしれない。

 都心まで通える範囲で狙い目の街をいくつか挙げてみたい。マンションなどの価格がさほど高くない割には、日常を楽しく過ごせそうな街である。

 東京の南側では蒲田がいいだろう。駅に近いとマンションは高いが、少し離れるとお手頃な値段になる。毎日駅から電車に乗らないのなら、少し離れたところでお手頃な中古マンションや中古戸建てを買うという選択もある。

 東京の西側なら仙川がおもしろい。大学がある街はいつも若やいでいて、都市力があまり陰らない。北側では何といっても赤羽と川口がおすすめ。北区は全体として住居費が安いにもかかわらず、都心へのアクセスが優れている。赤羽の賑わいは衰えを知らないし、川口も楽しく暮らせそうな街。ともに肩ひじ張らない庶民の街だ。北東方面では北千住だろう。今ひとつあか抜けないが、コストパフォーマンスはよさそうだ。

住みたい街の「穴場ランキング」で急浮上する北千住(東京都足立区/時事通信フォト)

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