◆約半数の東大生のリビングには、図鑑や地図が置いてあった
東大生は幼少期に親と、図鑑や地図でよく調べ物をしていたこともアンケート結果で分かっている。リビングに置いてあって勉強に役立ったもの(複数回答可)の1位は絵本・本(159人、62%)、2位が図鑑(125人、49%)、3位は地図(109人、42%)だ。リビングに図鑑を置いておけば、子どもの疑問にすぐに答えることができるし、子ども自身も調べる習慣が身につく。
実際、アンケートに答えた東大卒ママは、「休日に裏山まで、図鑑で見た植物を父親と探しに行くのが楽しみでした。初めて見る葉っぱなどは持ち帰って父と図鑑で探しました。わからないことを調べる楽しさを知ったのはこの時でした」と語っている。
このほか、リビングに置いてあって勉強に役立ったものの回答には、「地球儀」のほか、「料理のレシピ本があり、それで数の計算や食材について学んだ」というエピソードも。家で長時間過ごすリビングは、子どもの探究心をアップさせる絶好の場だといえるだろう。
◆セーラームーンで惑星を覚えた
マンガやアニメも、知識の吸収に役立ったという。アンケートでは、「『美少女戦士セーラームーン』で星座と惑星の名前を覚えた」という声が少なくなかった。そのほか、「『ポケモン』で動物の英語を覚えた」「戦隊もので恐竜や昆虫の名前を覚えた」「好きなキャラクターの絵本を読みたくて、ひらがなを覚えた」といった声も。つい「マンガ読み過ぎちゃダメ!」といいたくなるが、それも大切な学びにつながっているのだ。前出の『「東大脳」を育てる3歳までの習慣』の著者である東大卒ママの会のひとり、Wさんが語る。
「自分たちが幼児期に難しいことをしていたかといえば、決してそうではありません。勉強机に向かう教育ではなく、親子のコミュニケーションやちょっとした遊びの中で脳を育てていたのだと思います。勉強だ!やらなくてはいけない!と気負わず、親子で楽しみながら取り組むことをおすすめします」
東大に入った人たちの子ども時代のエピソードには、多くのヒントがありそうだ。