ワープロ打ちは手軽だが、手書きよりも「改ざん」されるリスクがつきまとう。
「たとえば遺言を書いた後に財産が増えたとします。財産目録の余白部分に、遺言者の意思に反して、相続人となる人が勝手に新財産の相続先をプリントする“改ざん”が、旧来の全文を手書きする自筆遺言書よりも簡単にできてしまうのです。ワープロ打ちなら、見た目では誰が書いたかはわかりませんから」(中島さん)
あらゆるトラブルを避けるためにも、自筆証書遺言であっても、事前に専門家のチェックを受けておく方がいい。
「弁護士や司法書士などのうち、できれば相続を専門でやっている人に遺言の内容を見てもらうべきです。1万~3万円ほどの費用で、“揉めない遺言”かチェックしてもらえます」(中島さん)
残された家族が骨肉の争いを演じないためにも、遺言には万全の注意を心がけたい。
※女性セブン2020年7月9日号