国内

レジ袋有料化への反論「ポリ袋はエコ」は本当か 専門家は

海岸に漂着するプラごみに占めるレジ袋の割合は0.3%に過ぎないとの指摘がある(AFP=時事)

 7月1日から全国のスーパー、コンビニでレジ袋(ポリ袋)が有料化された。改めてその目的を確認すると、〈海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの解決に向けた第一歩として、プラスチック製買物袋の有料化を通じて、マイバッグの持参など、消費者のライフスタイルの変革を促すこと〉だという(経済産業省「レジ袋有料化Q&Aガイド」)。

「使用禁止」ではなく「有料化」なので、レジ袋代として数円程度を支払えば利用できるが、今まで無料だったものが有料になると不便を感じる人も多いはずである。

 そんななか、ポリ袋メーカーの清水化学工業が、自社サイトの〈脱プラ、脱ポリ、紙袋へ切り替えをご検討のお客様へ〉と題したメッセージページで、〈ポリ袋は実はエコなんです。〉と見出しを掲げて反論し、話題になっている。詳細は同社サイトで確認していただきたいが、ポリ袋は石油精製時の残り物から作られ、ゴミ袋としてリユースされることも多く、〈ポリ袋は見かけほどごみ問題にはならない。目に見えるごみの1%未満、自治体のごみのわずか0.4%〉と、ゴミ全体に占める割合もごくわずかとしている。

 さらに同メッセージでは、近年、問題になっているマイクロプラスチックにも言及する。マイクロプラスチックとは、海洋に流出したプラスチックが紫外線で劣化し、波の力で微細に粉砕されたものを言い、海洋生物が餌と間違えて食べ、それを人間が食べるので、生態系や人体への影響が懸念されている。

 同社サイトでは、環境省による「海洋プラごみの実態把握調査」を引用し、海岸に漂着するプラスチックごみでもっとも多いのは漁網やブイなどの漁具やペットボトル類で、ポリ袋の占める割合は0.3%(容積比)に過ぎないとし、〈容積ベースではポリ袋は海洋プラごみのわずか0.3%なのに、現在象徴的に非難されています。原因のウエイトと対策のウエイトが乖離しています〉と述べている。

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン