国際情報

【アメリカ発】「権威あるメディア」を懲らしめる方法

トランプ大統領とメディアの関係は険悪(EPA=時事)

 メディアが世論を作るのか、世論がメディアを動かすのか。政治的に国内が割れた時、その難題が持ち上がるのは世界中どの国でも同じである。かつてIBMでメインフレーム(大型汎用コンピューター)のプログラマー/アナリストとしても活躍したAmerican Thinker常連執筆者であるJon N. Hall氏が、「反トランプ」で結束するアメリカのメディア事情に苦言を呈した。

 * * *
 既成メディアは、民主党が悪意ある嘘をつき続けることを許している。7月5日、NBCの「ミート・ザ・プレス」で、オバマ政権の元高官、スーザン・ライス氏はこう言った。「トランプ大統領はラシュモア山に行き、独立記念日の昨日はホワイトハウスに立ち、自分のレガシーと南部連合国の記念碑と奴隷制の遺跡の保存運動を訴えました」。

 しかし、7月3日のラシュモア山での演説でも、7月4日の演説でも、トランプ大統領は 「南部連合」 という言葉を使ったことはなく、 「奴隷」 という言葉は否定的な文脈で使われていた。しかし、司会者はライス氏に、なぜ彼女がそのような非難をするのか問いただすことはなかった。これでニュース番組だと言えるだろうか。

 メディアが自社のニュース事業の改善ができないのであれば、彼らにメッセージを送ることができるのは視聴者だ。最もわかりやすい方法は、そうしたニュースを流しているケーブルテレビを解約することだ。ケーブルテレビを乗り換えれば、最初の1年かそれ以上の期間、割り引きサービスも受けられる。あるいは、特定のニュース番組を流しているチャンネルを解約することもできる。仮にケーブルテレビ契約を一切やめてしまつても、普通のテレビ番組はインターネットのストリーミング・サービスで見続けることができるだろう。

 私はほとんど一日中ニュースを見ているので弱い立場ではあるが、視聴者がささやかな抵抗をすることで、あるいはテレビ局は、政治的バランスを取るために保守派の番組司会者も起用するようになるかもしれない。実際には、それで他の司会者が反抗したり、既存の視聴者が離れてしまったりすれば、運営会社はニュース部門を売却するしかなくなるが。

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン