【あまりおいしくない】
15:中国(大連)
中国料理はあまり口に合わなかった
→取材で中国に行った際に、中国人や現地の日本人スタッフが我々日本から来た一行をもてなそうとしてくれ、蚕の唐揚げの店に連れて行ってくれたりしたことも理由かも。全般的に羊が多く、自分がそれほど羊が好きではないのも関係しているかもしれない。羊鍋については、中国醤油をベースとした鍋のタレなどが妙に口に合わないと感じた。
16:フィリピン
→「うまい!」という食べ物に出会う回数がやたらと少ない。「アドボ」という豚の角煮のようなものはおいしい。だが、次に来るのが「シニガン」というタマリンドをベースとした魚や肉も入った酸っぱいのスープ。これ以外食べるものがあまりなく、結局何が一番ウマかったのかといえば、「シャワルマ」というケバブサンドみたいなものなのだ。
17:ドイツ
→これについては、冒頭で紹介した『意識の低い自炊』の中から抜粋してみる(同書212~213P)。なぜ、人はマズいものを書く時は筆が進むのだろうか。以下の記述は嬉々としながら書いてしまったほどである。
ドイツではとにかく悶絶した。前菜として魚の冷菜を頼んだのだが、酢漬けのニシンのようなものが大皿にドカーンと出てきて、半分は青い着色料をつけたヨーグルトまみれになっており、もう半分は赤い着色料のついた何やら怪しげなタレまみれになっている。恐る恐る食べてみるとこれはもう腐る寸前のシメサバに無理矢理酢を大量につけ、酸味のあるヨーグルトまみれにして誤魔化す、といった類なのである。しかもこの一皿で1kgぐらいはありそうで、連れと一緒に2切れずつ食べたところで「う~ん」と言い、ビールを1杯ずつ飲んだら残して会計をしてしまった。
ドイツ名物のソーセージにしても、自分が頼んだものが悪かったのかもしれないのだが、ごく普通のソーセージを頼んだつもりなのにやたらと脂分が多過ぎてしかも妙な赤い着色までしていて食えたものではない。別にソーセージそのものが嫌いなわけではなく、アメリカ・シカゴのホットドッグなどは最高にウマいし、日本のキリンシティのソーセージも好きである。ただ、ドイツで2回食べたソーセージについては「キリンシティの方がウマい……」と正直思ってしまった。
結局ドイツ料理はまったく口に合わず、ならばドイツで何が一番ウマかったかといえばトルコ人が店主を務める店のケバブなのである。これはあまりにも美味である時はパンで包んだケバブを食べ、ある時はライスの上に乗せたケバブを食べるなどした。これにヨーグルトが合うのですよ。(引用終了)
かくして世界各国の料理を勝手にランキングにしてみましたが、皆さんのランキングも教えてくださいね~。『意識の低い自炊』では、こうした話以外に、「料理の権威を疑え」や「結局自分と家族が満足する料理さえしておけばいい。インスタ映えとかどうでもいい」などと書きまくりました。