鎌田:それはいいことですね。すごく大事なことを聞いてもふーんで終わっちゃったら何も残らないですが、そうやって1つでも、「あ、これやろう」と思って毎日続いたら、それは本当に残るんですよね。
室井:先生はさすがに備えはバッチリなんでしょう?
鎌田:いや、水を備えるくらいで、ほとんど何も…。研究で山に入ってテントを張ってという生活をしているので、「あるものでなんとかする」という感覚が身についちゃってるんです。
室井:それよくわかります! 私もロケで山でも海でもどこにでも行く。山の中で撮影している時はトイレがなかったり、不便なこともあるけど、気になんかしていられない。だからサバイバルは割と平気かも。
◆室井滋/(むろい・しげる)富山県生まれ。女優。エッセイ・絵本も数多く出版し、女性セブンで現在『ああ越中ヒザ傷だらけ』を隔週連載中。本連載をまとめた旅エッセイ集『ヤットコスットコ女旅』は現在6刷のベストセラーになっている。
◆鎌田浩毅/(かまた・ひろき)東京都生まれ。理学博士。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専門は地球科学・火山学・科学コミュニケーション。近著に『理学博士の本棚』『富士山噴火と南海トラフ』『地学ノススメ』など。
※女性セブン2020年8月20・27日号