抗生物質を院内処方
実際の診察場面では、「薬の出し方」が判断材料になる。
【2】長年使っていた薬を新薬に変えさせようとする医師は、製薬会社との結びつきが強く、患者の利益よりも製薬会社の利益を優先して処方する可能性があるという。病院施設の管理に関する医療サービスアドバイザーの武田哲男氏が指摘する。
「日ごろから製薬会社は、薬価の高い新薬を買ってもらうために医師を研究会の講師として招いてギャラを払ったり、接待を繰り返したりしています。医師はそのうま味を知るからこそ、新薬を大量に捌こうとする。新薬と言っても従来の薬と効果がほぼ同じであるだけでなく、副作用など安全性が確立されていないこともあります。長年使っていた薬で、患者側がとくに効果が得られないと思っているわけではないのに新薬に変えようとする医師には注意が必要です」
大量に処方することで儲けが出るのは新薬に限らない。
特に気をつけたいのは、【3】風邪の症状に抗生物質を処方する医師だ。
「日本では、咳や痰、発熱といった風邪の症状で受診した際、医師が利益を得るため、抗生物質を無駄に処方するケースがあります。抗生物質は細菌を退治する薬であり、ウイルス感染である風邪の症状には効果がありません。しかも必要がない人に抗生物質を投与すると耐性菌ができてしまい、本当に必要な際に抗生物質が効かなくなる怖れがあります」(金子氏)