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2020.09.23 16:00  NEWSポストセブン

炎天下にマスク姿で道路に立つ70代の2号警備員が抱える不安

自民党総裁選の公開討論会で菅義偉首相は「私が目指す社会像というのは『自助・共助・公助、そして絆』であります」と述べていた(時事通信フォト)

自民党総裁選の公開討論会で菅義偉首相は「私が目指す社会像というのは『自助・共助・公助、そして絆』であります」と述べていた(時事通信フォト)

 70代でマスクをつけて炎天下に一人で立ちっぱなしもキツイだろうに、石倉さんによれば慣れない片側交互通行(片行)はさらにキツいし怖いという。ドライバーの文句は歩行者の比ではない。先輩誘導員から厳しく当たられることもある。厳しい指導は事故の危険を考えたら当たり前だが、70代の新人がマスクをつけて炎天下に交通誘導などまさに地獄だろう。石倉さんを受け入れてくれた警備会社は零細なので、いつ一人警備の一人片行をさせられるか不安だという。

「次の日は体が動かなくなります。本音はもう少し楽な仕事をと思いますが、コロナで動きがとれませんし、警備の仕事は働かせていただくことはできますから、このまま続けるしかないと思ってます」

総理大臣に言われたら仕方ない

 コロナ以降、非正規切りはもちろん、大幅なシフト削減も問題になっている。人手不足の業界も求人が殺到している。かつてのようなフルタイムでがっつり入れるアルバイトは減っている。その点、警備の仕事は2号警備に限ればまだ人手不足、それに日本人非正規を圧迫している外国人労働者も法制上の問題はないとはいえ、現状は警備の仕事につくのがきわめて難しい。2号警備は日本の労働市場におけるセーフティーネットの最後の砦というべきか。

 それにしても、70歳になったら誰もが悠々自適のお爺ちゃんなんて昭和の妄想だったと思い知らされる。年金暮らしでも税金はのしかかる。家賃はもちろん、持ち家だって固定資産税はかかる。病院代だってバカにならない。これが死ぬまで続くのだ。

「こんな老後になるとは思ってませんでした。何をしでかしたわけじゃないんですけどね、いっそ現場で死ぬならそれでいいやと思うこともあります」

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