ライフ

押さえておきたい生前贈与の特例 住宅、結婚、子育て、生保

生前贈与の特例を使うなら注意が必要

 2015年の税制改正で相続税の課税対象となる被相続人が倍増。相続税はもはや、お金持ちのだけのものではなくなりつつある。誰もが“相続税対策”を気にしたほうがいい時代が到来しているのだ。

 相続税対策として効果的なのは、生前贈与だ。子や孫の学費など1500万円までの生前贈与は非課税になる制度(教育資金の一括贈与)があるなど、節税メリットが大きい。さらに、その他の特例も押さえておきたい。夢相続代表で相続実務士の曽根惠子氏が解説する。

「20歳以上の子供や孫に最大1500万円の住宅購入資金を非課税で贈与できる『住宅取得等資金の贈与』は、これまでも幅広く活用されており、親子ともにメリットが大きい。また、20~50歳未満の子供や孫に結婚や子育て費用として最大1000万円まで非課税で贈与できる『結婚・子育て資金の贈与』も使い勝手がよい制度です」

 長年、連れ添った夫婦なら検討したいのが「おしどり贈与(贈与税の配偶者控除)」だ。

「婚姻期間が20年以上ある配偶者に自宅又は今後住む自宅の購入資金を贈与すると、合計2110万円まで非課税となる制度です。生前にこの額を減らしておけば、死後に相続税がかからない程度の財産を持つ人にはメリットになります」(前出・曽根氏)

 一方で余計な費用が増えるリスクがある。

「贈与税はかからなくても、自宅の名義替えの費用や、固定資産税評価額の3%の不動産取得税がかかります。この制度を使わなくても、妻が夫の自宅を相続する場合は1億6000万円の配偶者控除や、小規模宅地等の特例を使った方が節税効果は大きくなります。

 なので、おしどり贈与は節税効果よりも、先妻の子に家を渡したくない後妻の不安を取り除くため生前に贈与しておくといった、人間関係上のメリットが優先されるケースが目立ちます」(前出・曽根氏)

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
中川翔子インスタグラム@shoko55mmtsより。4月に行われた「フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2025」には10周年を皆勤賞で参加し、ラプンツェルの『自由への扉』など歌った。
【速報・中川翔子が独立&妊娠発表】 “レベル40”のバースデーライブ直前で発表となった理由
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
〈一緒に働いている男性スタッフは彼氏?〉下北沢の古着店社長・あいりさん(20)が明かした『ザ・ノンフィクション』の“困った反響”《SNSのルックス売りは「なんか嫌」》
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
《“美女すぎる”でバズった下北沢の女子大生社長(20)》「お金、好きです」上京1年目で両親から借金して起業『ザ・ノンフィクション』に出演して「印象悪いよ」と言われたワケ
NEWSポストセブン
奈良公園で盗撮したのではないかと問題視されている写真(左)と、盗撮トラブルで“写真撮影禁止”を決断したある有名神社(左・SNSより、右・公式SNSより)
《観光地で相次ぐ“盗撮”問題》奈良・シカの次は大阪・今宮戎神社 “福娘盗撮トラブル”に苦渋の「敷地内で人物の撮影一切禁止」を決断 神社側は「ご奉仕行為の妨げとなる」
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
《“手術中に亡くなるかも”から10年》79歳になった大木凡人さん 映画にも悪役で出演「求められるのは嬉しいこと」芸歴50年超の現役司会者の現在
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン