多くの女性から支持を集めた竹内さん
竹内さんにとって、最後の連ドラ主演となった『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)は、大きなチャレンジとなる仕事だった。6年ぶりの連ドラ主演で、かかるプレッシャーも大きかったという。
「とにかく気合が入っていました。竹内さんの代表作といえば、『プライド』や『ランチの女王』など、昔の作品が取り上げられることが多く、それを彼女は気にしていた。最近の作品が挙がらないのは、女優としての旬を過ぎていたからではと悩んでいたのです。ですから『スキャンダル~』を自分の代表作にしようと、プロデューサーにも『視聴率を取れるように頑張ります』と宣言していました」(ドラマ関係者)
しかし、残酷にも数字は振るわなかった。視聴率は最高でも一桁に留まり、その結果に竹内さんは人目もはばからず涙を流していたという。
女優としてのその責任感は、カメラの前に立つ前の“ある儀式”にも表れていた。
「控室の一角が、竹内さん専門の空間になっていました。集中したいとき、ひとりになりたいとき、竹内さんはそこでじっとしているのです。竹内さんがそこにいるときは、誰も近づいてはいけないという暗黙のルールがありました」(別のドラマ関係者)
あの華やかな笑顔は、そうした人知れぬ努力の上に開いたものだったのだ。
「サバサバして見えるので、女優という職業に執着がないようにも見えましたが、女優以外の仕事に浮つく人には負けたくないという心の強さを感じさせる一面もありました」(前出・ドラマ関係者)
魂を持った女優を、あまりにも早く失ってしまった。
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※女性セブン2020年10月15日号
