『テレビ千鳥』も昇格

 平日の番組表は一足飛びに変えられない一方、「より若年層の視聴が見込める土日の22時台から勝負していこう」という狙いは理にかなっています。テレビ朝日の平日は『報道ステーション』終わりの23時台から若年層向けのバラエティを放送していますが、「土日は1時間前倒しして22時台からバラエティを見てもらおう」ということでしょう。

 ただ、「月曜23時台に放送されて好評だった『激レアさんを連れてきた。』を土曜22時台に移動させてうまくいかなかった」という反省があるためか、今回はネット動画の短尺コンテンツに慣れた若年層が見やすい30分番組を2本並べる形に変えました。

 他局に目を向けると、日本テレビが土曜23時台に『マツコ会議』『有吉反省会』という30分番組を並べて成功していますが、今回のテレビ朝日は「それと同じパターンが1時間前倒しした22時台でもうまくいくのではないか」とみているのでしょう。さらに深読みすると、「30分番組に慣れた『マツコ会議』『有吉反省会』の視聴者がその前の『あざとくて何が悪いの?』『ノブナカなんなん?』も見てくれるのでは」と考えているのかもしれません。

 また、『あざとくて何が悪いの?』と『ノブナカなんなん?』など、似たテイストの30分番組を2本並べることで、「テンポがいいため飽きられにくく、別番組という違和感が少ないためザッピングの可能性を減らせる」「一方の人気が出ると、その好影響でもう一方の人気も上がりやすい」などの効果が期待できます。

「失敗したら4つの番組を失う」ハイリスク

 逆に、似たテイストの30分番組を2本並べることで、「比較され、優劣をつけられやすい」「一方の不調にもう一方が引きずられ、2つの番組を失ってしまうかもしれない」などのリスクがあります。

 今回のテレビ朝日で言えば、もともと『あざとくて何が悪いの?』『ノブナカなんなん?』は単発特番、『爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!』『テレビ千鳥』は深夜帯のレギュラー番組ですが、プライムタイムに昇格させたことで「ヘタすると4本の番組を失ってしまうかもしれない」のが怖いところ。『ロンドンハーツ』『激レアさんを連れてきた。』のように「うまくいかなければ再び深夜帯に移動させればいい」という考え方もありますが、一度与えたネガティブなイメージを回復させるのは難しいものです。

 テレビ朝日は前述した番組以外にも、平日の深夜2時台に『バラバラ大作戦』という20分間の短尺バラエティ枠を作り、30代までの若手スタッフが企画プロデュースした14本の番組をスタート。また、今月31日にも、土曜の23時にドラマ『先生を消す方程式』、23時30分に『なにわ男子と一流姉さん』をスタートさせるなど、30分番組をたたみかけて若年層を集めようとしています。

関連記事

トピックス

女優・遠野なぎこ(45)の自宅マンションで身元不明の遺体が見つかってから2週間が経とうとしている(Instagram/ブログより)
《遠野なぎこ宅で遺体発見》“特殊清掃のリアル”を専門家が明かす 自宅はエアコンがついておらず、昼間は40℃近くに…「熱中症で死亡した場合は大変です」
NEWSポストセブン
俳優やMCなど幅広い活躍をみせる松下奈緒
《相葉雅紀がトイレに入っていたら“ゴンゴンゴン”…》松下奈緒、共演者たちが明かした意外な素顔 MC、俳優として幅広い活躍ぶり、174cmの高身長も“強み”に
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
ロッカールームの写真が公開された(時事通信フォト)
「かわいらしいグミ」「透明の白いボックス」大谷翔平が公開したロッカールームに映り込んでいた“ふたつの異物”の正体
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン