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トイレでのコロナ感染予防 流すときはふたを締めて飛沫対策

トイレを流す時はふたをしよう(イラスト/藤井昌子)

 新型コロナウイルスに感染するリスクがゼロとは言い切れない昨今、ウイルスや菌を飛散させないトイレの使い方を知っておく必要がある。Q&A方式で、トイレにおける清潔・不清潔の基本知識を身につけよう。

Q.「トイレのふたはするべき?」

A.「感染予防のためにも、ふたをして流そう」

 中国の揚州大学研究チームによると、用を足した後にふたをせずに水を流すと、飛散物が最大90cmも飛び散ることがわかっている。特に気になるのは大便を流した後。北里大学医療衛生学部講師の伊与亨さんは、こう話す。

「ふたをせずに流すと、大腸菌など糞便に由来する細菌やウイルス、微生物が飛び散る可能性があります。また、流した直後には飛散物がしばらく便器周辺に漂っている可能性も指摘されています。これらには病原体になりうるものも含まれるため、ふたをしてから水を流しましょう」(伊与さん・以下同)

 公衆トイレには、和式やふたのないトイレも多いが……。

「ふたがない場合は、流した後にすぐに個室から出れば、飛散物の影響を減らすことができます。ただ、すべての飛散物に病原体を含んだ微生物が存在するわけではないので、あまり神経質になりすぎる必要はありません」

 最近は、自動水洗トイレが増えたためか、流し忘れも多い。

「前に入った人が流し忘れていた場合は、ふたをして水を流し、別の便器を使いましょう。他人の糞尿ですから、何が含まれているかわかりません」

 ふたには落下物を便器の中に落とさないという役割もある。できるだけ使ったら閉めてから個室を出よう。

Q.「外出先のトイレの便座には菌が多そうですが、消毒した方がいい?」

A.「気になる場合は除菌シートなどで拭くといい」

「シートがなくても、最近は、便座用の消毒液が備えつけてあるところが増えているので、それをトイレットペーパーにつけて拭きましょう。そして、用を足した後の手洗いは石けんをつけて洗ってください。

 ちなみに私は、水道の蛇口やトイレのドア、電気のスイッチなどの方を気にします。これらを触った場合、アルコール消毒液を手のひらや甲、指の間はもちろん、手首まですりこむように塗っています。どうしても便座の菌が気になるようであれば、市販の便座拭きシートを持ち歩くといいですね。気分の問題ですが」

取材・文/廉屋友美乃

※女性セブン2020年10月29日号

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