国内

インスタグラマーとパパ活する50代男性、最近のパパ活に警鐘

最近のパパ活女子はインスタグラマー(イメージ)

パパ活はポピュラーになったが…(イメージ)

 若い女性が継続的に食事や金銭的援助をしてくれる男性(パパ)を求めて活動することが「パパ活」と呼ばれることは、多くの人の知るところとなり、メディアでもたびたび取り上げられてきた。パパ活には必ずサービス提供者と報酬支払者が存在するのだが、当事者の声として紹介されるのは多くが女性側の事情や本音ばかりだ。では、パパの側はどう考えているのか。ライターの森鷹久氏が「最近のパパ活は節度がない」と嘆くパパの一人に聞いた。

 * * *
 生活に困窮したから。今より少しリッチな暮らしがしてみたいから──。

 様々な理由から、恋愛関係にない男性のお相手をして金銭を得る「パパ活」。金銭の対価として支払者が得られる商品にあたるものが、あまりに曖昧で価値があるのかどうか分かりづらいことから、何か後ろ暗い実態があるのではないかと思われてきた。ところが最近では「知り合いの知り合いがやっている」という話が聞こえてくるほど、身近になりつつある。そして、雑誌やワイドショーに「パパ活をやっている」という女性が出てきては、自らの活動内容と正当性を訴えたりもしている。主に女性から語られることが多いパパ活だが、彼女達の相手である「パパ」の方はどんな人たちなのかというと、よくわからない。

「パパ」としてお金を払っていると言い出しにくい、やはり後ろ暗い面があるのだろうか。直接「パパ」に聞いてみると──。

「とんでもない。やましい気持ちはボクにはありませんよ(笑)。ただ、女の子に迷惑がかかっちゃうから、おおっぴらにしないだけ。ボクは友達に紹介してもいいと思っているくらい」

 自ら「パパ」であることを明かしてくれたのは、都内の印刷会社経営・広田英一さん(仮名・50代)。筆者が初めて広田さんを見た時に抱いた印象は、どこにでもいるおじさん、であった。ギラギラと脂っぽいわけでもなく、どちらかといえば淡白そうなタイプ。ただし、服装にはこだわりがあるようで、若者が着るようなカジュアルなブランドのアイテムを、子供っぽくならないようさりげなく着こなすセンスがあった。こういった点が、若い女性に親近感を与えているというのか。

 妻とは40代で離婚、息子と娘はすでに成人、三代続く印刷所の一人息子という典型的な「ボンボン」で、金銭的に余裕があるから「パパ活」なんてものに関わっているようにも見えるが……。

「それもとんでもない(笑)。ご存知の通り、印刷所なんかどこも風前の灯火。車だって、昔はポルシェだったけど今は経済的なプリウス。年収だって、昔は2000万はあったけど、今はサラリーマン並み。金持ちのジジイが若い女に金あげていうこと聞かせて……っていう感じじゃないのよ」(広田さん)

 実際にパパ活として女性たちが何を男性たちに提供しているのかを聞くと、ほとんどが「一緒に食事をする」「ドライブをする」などで数万円からの金銭が発生することに驚かされる。多くの人が想像する、そこからホテルに泊まる、旅行へ行くなどといった、より密接な関係を結ぶケースは例外と言えるそうだ。1990年代に女子高校生の援助交際が話題になり始めたときも、当初は食事をしたり一緒にプリクラを撮る、といったことだけで女子高校生が2万~3万円を得ていた。その後、援助交際は市場バランスが大きく変動し、売買春と変わらないものへと変質していったが、現在のパパ活は、変動前の援助交際に近い形がほとんどらしい。しかし、そうなると女性による接待サービスがある店へ行くのが自然の選択のように感じるが、広田さんもやはり最初はそのようにしていた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン