まずは「会わない」ことが最善の予防策。感染防止のため面会を一切受け付けない老人ホームもあるという。だが、面会できないまま、家族の容体が急変したら……。
「悲しい話ですが、新型コロナがいつ終息するかわからない状態で高齢の親に会うことをためらっているうちに、亡くなってしまうということもあり得なくない。そんな後悔をしないためにも、会いに行くべきタイミングを見極め、できる限りの準備をする必要があります。
老人ホームなどの施設は高齢者が多いので感染者が出るとリスクが大きく、施設側も次から次に面会を認めるわけにはいきません。陰性証明があれば、施設も周囲も納得させた上で面会できるのではないでしょうか」
新型コロナで親の死に目に会えない──そんな後悔をしないために、陰性証明が効果を発揮するときが来るかもしれない。
「もちろん、『偽陰性』の可能性も捨てきれず“陰性証明があるから絶対に大丈夫”というわけではありません。日本は海外に比べて検査費用が高く、頻繁に検査を受けづらいことも課題の1つでしょう。
ですが、検査を行い陰性が出れば、人に会う際の安心材料にはなります。何もせず動くよりも、感染を広げる可能性も下がるでしょう。陰性証明は、いまどうしても会いたい人がいる人、いま経済活動をしなくてはならない人にとって、現状『唯一の判断基準』です。陰性を証明された上で、気をつけながら活動をするのが理想の使いみちなのではないでしょうか」
自分と大切な人を守るための1つの選択肢になりそうだ。
※女性セブン2020年12月3日号