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PL教団の3代教祖死去で「PL学園野球部」は復活するのか?

突然の訃報だった(機関紙『芸生新聞』より)

突然の訃報だった(機関紙『芸生新聞』より)

 先代の徳近氏は「人生は芸術である」をPL処世訓の第1条に掲げ、信者の芸術活動を推奨。とりわけ野球を愛し、傘下に置くPL学園の硬式野球部の強化を図った。教会のネットワークを活用して全国の有望中学生の情報を集め、信者から集めた献金を投下して授業料などが免除となる特待生制度で選手を入学させた。

 1970年代から80年代にかけて、甲子園のアルプススタンドを生徒と信者で埋めて巨大な人文字を描き、教団名を広く認知させる「広告塔」としても野球部を活用した。徳近氏が亡くなった1983年の宗教年鑑によると、当時の信者数は公称でおよそ260万人。教団の最盛期といえる。

 貴日止氏が3代教祖となったこの年、PL学園に入学してきたのが桑田真澄、清原和博のKKコンビであり、野球部もまた黄金期を迎えた。ふたりは5季連続で甲子園に出場し、そのうち2度、全国制覇を遂げた。

 貴日止氏は教祖に就いた年の12月に美智代氏と結婚し、三男二女を授かった。総理大臣経験者をはじめとする政財界やスポーツ界と人脈を持ち、強烈なカリスマ性のあった2代教祖に対し、まだ若い貴日止氏がリーダーシップを発揮するのは簡単ではなかっただろう。美智代氏との結婚に反対する幹部もいた。

 そのうち2代を慕っていた信者が高齢化し、信者数は減少していく。追い打ちをかけるように貴日止氏は2007年に脳の疾患という健康問題にも直面する。そうしたなかで、教会の統廃合が進められた。その一方、聖地にログハウス、学園の小学生が住む寄宿舎を建設するなど、教団の規模からしては不釣り合いな建物が次々と建設された。

3代教祖は「復活を考えていた」?

 2代の時代から教祖一族を支えて来た人物が話す。

「一連の教団改革を主導してきたのは、おしえおや様の奥様である美智代様ですが、2代様の遺産を取り壊すようなことが相次いだことで、心が離れていく会員さんも多かった。最近も正殿の移転計画があるとかで、信者から献金を募っていた。移転先は(教団が管理する)聖丘カントリー倶楽部の3番ホールと7番ホールにかかるようで、そこに移転するとなればコースを改造しないといけなくなるので簡単にはいかないはずですが……」

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