芸能

小山明子が語る夫・大島渚さんの介護 「望むことはどんなことでも」

17年に及ぶ長い介護生活をともにした大島渚さんと小山明子。写真は退院後、近所を散歩した際の一枚

17年に及ぶ長い介護生活をともにした大島渚さんと小山明子。写真は退院後、近所を散歩した際の一枚

 女性の平均寿命は男性より6年長い。厚労省の調査によると、日本人は年を追うごとに男女とも長生きになっているが、男女間の寿命差は年々開いている。超高齢化社会となった現代では、妻が夫を介護し、最期を看取ることが当たり前の光景となりつつある。女優の小山明子(85才)は、8年前に夫である映画監督・大島渚さん(2013年1月逝去、享年80)を肺炎で亡くした。

「テレビの討論番組などの影響で“バカヤローの大島”のイメージがあるでしょうが、家ではとても優しい夫でした。

 新婚時代は、赤坂にある家賃4万円のアパートに住んで、そこへ毎晩のように友人がやって来て、酒盛りをしながら難しい映画論を繰り広げていました。彼は京都大学卒で、私は大学を出ていない負い目もあり、ある日、『結婚相手は、議論に入っていけるような大卒の人を選べばよかったのに』と言ったら、『あなたは撮影所という大学を立派に卒業している。それで充分です』と言われたの。『私のどこが好き?』と聞いたときは『全部』って即答してくれました。フフフ。本当に優しい人なんです」(小山・以下同)

『愛のコリーダ』(1976年)、『戦場のメリークリスマス』(1983年)といった大ヒット作も生み出し、国際的な映画監督として活躍する大島さんだったが、1996年に脳出血を起こし、介護が必要な体となった。

「私が61才のときでした。脳出血で倒れた大島を介護することに躊躇はなかったけど、それまで家のことは義母やお手伝いさんに任せきりだったにもかかわらず、私は完璧な介護をしようと頑張りすぎて介護うつになってしまったんです。

 かかりつけ医に『眠れない』と嘘をついて睡眠薬を処方してもらい、自宅を飛び出して死に場所を探したこともありました。“女優・小山明子”として死ぬため、下着は百貨店で買った新品に着替えてね(笑い)」

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン