だが、長谷川によると歯がないことで得た仕事もあったという。
「歯がないためにいただいたお仕事もありました。『歯が無い人と行くならこんな店』という、丸飲みしやすいお店を紹介するお仕事でした。
このお仕事ができなくなるかもしれませんが、僕は久しぶりに奥歯で噛みたいのです。ホルモンやお煎餅やマカダミアナッツを噛みたいのです」(長谷川)
そして、今年のM-1グランプリ出場への意気込みを長谷川はこう語る。
「入れ歯で、滑舌もよくなるでしょう。今年のM-1グランプリ2021では、ちゃんと『レーズンパン』が聞き取れることでしょう。入れ歯を入れてパワーアップした、錦鯉・長谷川まさのりをお見せできると思います。
歯医者へ行く! 敗者にはならない! 廃車にならないよう、気をつけて運転してね!」
独特のキャラを発揮する錦鯉・長谷川には、M-1グランプリを待たずとも2021年のお笑い界での活躍を期待する声も多い。お笑い評論家のラリー遠田氏は、そんな彼について“おバカキャラの新星”と期待を寄せる。
「昨年末の『M-1』で史上最年長ファイナリストとなった長谷川さんは、49歳のおバカキャラという貴重な存在です。何とも言えないかわいげがある人なので、おバカキャラの新星としてバラエティ番組で活躍するでしょう。また、最近は各局でネタ番組も増えているため、漫才師として確固たる実力がある彼らが、テレビでネタを披露する機会も多くなるはずです」(ラリー遠田氏)
長谷川がインプラントの手術を受ける日もそう遠くないのではないか。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)