なぜ上白石は性別関係なく支持されるのか? 若手女優への造詣が深い映画ブロガーのCDB氏は、上白石の「リアクションの演技」に着目する。

「上白石萌音さんが相手役の男性俳優のファンから叩かれないのは、彼女の演技が『推しメン』の魅力を一層ふくらませてくれるからでしょう。バイプレイヤーの経験が多い上白石さんの演技は、相手に対するリアクションが素晴らしいんですね。

 驚いたり、感激したりする表現によって、相手役の魅力を観客に伝える演技は、一口食べた後のリアクションで料理の美味しさを表現するグルメリポートにも通じるかもしれません。まるで最高級の料理の味わいに驚きつつ大喜びするような、恋愛ものにおける彼女のリアクション演技は、男性俳優のファンから見ても『ふふふ、そりゃ驚くでしょうね』と好ましく受け止められるのでしょう。

 美味しそうに食べる相手には、もっと食べさせたくなる。つまり、さらに恋のリアクションが見たくなるもので、『もっと“もねねん”が見たい』という彼女自身の女性ファンも増えています。ちなみに上白石さんは映画『溺れるナイフ』(2016年公開)ではヒロインに嫉妬を燃やす友人役を演じており、“明るい良い子”とは全く違う演技も見せる実力派女優でもあります」(CDB氏)

 なお、『オー!マイ・ボス!』初回は、なんと番組ハッシュタグ「#ボス恋」がTwitterで世界トレンド1位を獲得するほどの大反響を招いた。平均視聴率(世帯)は11.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と報じられており、『恋つづ』に続くヒット作へと成長していくことが期待される。相手役をより魅力的に見せる「リアクション」を武器に、今後も上白石はラブコメのヒロイン役で重宝されそうだ。

◆取材・文/原田イチボ(HEW)

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