働く女性の共感も大きい(写真/ロケットパンチ)
【3】「経済という視点から社会を見る」番組であること。
例えば昨年、国産マスクが市場から姿を消し買えなくなった時。一早く家電・生活用品メーカーのアイリスオーヤマが月産1億5,000万枚のマスクを宮城工場で生産する、といった独自のニュースを伝えていました。
他のニュース番組にはない切り口を持ち、「経済」ニュースとはいえ企業情報をただ流すわけではなく、社会と生活の現状を経済視点から観察する、というのが面白い点です。
【4】コメンテーターの批評性が高い
「~と思います」といったあいまいな印象批評に終始するのではなく、経済ニュースだけに数値データやグラフ、エビデンスを提示しつつ政策の矛盾点などを指摘していく。解説キャスターには経済・金融などの分野が専門の滝田洋一氏(日本経済新聞編集委員)と、物流や自動車、商社等にも詳しい山川龍雄氏(日経ビジネス編集委員)が揃い、米大統領選から菅政権のゆくえ、技術開発に流行モノまでいろいろな動きを分析していきます。
【5】伝え方に工夫を凝らしていること。
コロナ禍関連のニュースといえば一般的に「今日の感染者は何人、重症者が何人、医療機関は満杯で」……と状況を羅列していきがちですが、『WBS』の場合は違う。縦長のボードを使って1日のコロナ関連ニュースをまとめて表示。これが一目瞭然で情報が把握しやすい。……と他局とは違う工夫が随所に光っています。
「午後10時」の激戦区に敢えて参画する狙いは、局の「ブランド力強化」にあるとか。独自路線でどこまでニュースファンを増やせるか。お手並み拝見です。