芸能

杉咲花 19歳時の“体当たり演技”で見えた女優としての覚悟と風格

杉咲花の演技に注目が集まっている(時事通信フォト)

杉咲花の演技に注目が集まっている(時事通信フォト)

〈この娘、上手すぎ〉〈ここ数年のヒロインで一番実力ある〉──放送中のNHK朝ドラ『おちょやん』でヒロインを務める杉咲花(23)の演技がSNSで話題だ。

 昭和の大女優・浪花千栄子の生涯をモデルにした同作で、杉咲はどん底の貧困家庭から華やかな芸能界へと這い上がる姿を熱演している。

 制作統括を務める櫻井壮一氏が「演技力という点ではこの年代では突出している」と評した杉咲は、子役から数えてすでにキャリアは15年。これまで50作以上のドラマ、映画に出演してきた。

 そんな杉咲が“体当たり”で挑んだ作品がいま注目を集めている。

「映画『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年公開)です。当時19歳の彼女が貴重な下着姿を披露しているんです」(映画評論家の秋本鉄次氏)

 下町の銭湯を舞台に、末期癌に冒された母(宮沢りえ)と娘(杉咲)の姿を通じて家族の絆を問いかける同作。高校生の杉咲はクラス内でいじめに遭い、制服を盗まれる。

 授業中、ひとり体操着姿でうつむく杉咲は、意を決したように立ち上がり、おもむろに体操着を脱いでいく──。

 唖然とするクラスメイトと教師を前に、水色の下着姿になった杉咲が、涙を浮かべて訴える。

「制服……返してください……」

 秋本氏が語る。

「どんな役も、どんなシーンも厭わないという女優としての覚悟が伝わってきた。10代にして風格さえ感じましたね」

 この作品で杉咲は日本アカデミー賞の最優秀助演女優賞と新人俳優賞をW受賞。スターダムに駆け上がった。

「彼女はどこか大竹しのぶを彷彿させるところがあって、明るい関西人役から汚れ役まで、なんでも自分の血肉にする凄みがある。今後も型にはまらず、朝ドラのヒロイン像をぶち壊すような、いろんな役に挑戦してほしい」(同前)

“朝ドラ後”も楽しみだ。

※週刊ポスト2021年2月5日号

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