熱風浴びる「ロウリュウ」で“ととのう”
サウナ炉にアロマ水を振りかけ、円形の室内に座る人々に、大きなタオルを振って熱風を順番に送り込んでいく。万歳のように両手を大きく振り上げて全身で熱風を受け止めとする人も。筆者の前にもスタッフがやってきた。熱い風が顔を直撃するが、まだそう熱くはない。これなら平気だ。
スタッフがタオルを振って熱風を順番に送り込む「ロウリュウ」(なごみの湯)
続いて「ヒーリングロウリュウ」。天井からアロマ水がサウナ炉に噴射され、蒸気が室内を漂う。天井からの送風で蒸気が室内全体に拡散され、熱気が行き渡るというスタイルだ。これもまだ穏やかで気持ちがいい。
しばらくたってスタッフが再び登場。2回3回とアロマ水を振りかけ、先ほどと同じようにタオルであおぎ、熱風を送る。一回りして筆者の前にやって来た。
熱風が来る。うっ、これはなんだ。熱波だ。熱い!熱過ぎる!肌がひりひりする。思わずバスタオルで顔全体をくるんでしまう。強烈だった。不謹慎な言い方だが、火砕流に直撃されたら、こんな感じなのだろうかと思った。しっかりと汗が流れ出てきた。
こうしてロウリュウ初体験は無事に終わった。室内から出ていく人々は皆満足げだ。この後、再び岩盤浴へ。寝転んでゆったりとしていたら、いつしか睡魔が襲ってきた。15分ほど寝入ってしまっていた。気が付けば14時過ぎ。入館して3時間ほどが経っていた。
何とも充実のサウナ体験で、かかった費用は休祝日料金で3000円未満。コスパ最高である。コロナ感染対策もしっかりしている。なるほど、美容目的の若い女性がひとりで来たり、健康志向の若いカップルがデートの場として活用したりするのも分かるような気がした。
緊急事態宣言再発令後、なごみの湯の入場者数は「女性、ご年配の方の客足が鈍化している」(なごみの湯支配人)とのことだが、訪れた日は若い女性、カップル、家族連れ、中年男性など幅広い層が利用していた。
感染対策には力を入れている。館内各所の換気、空気循環の強化、施設内の各所での距離の確保やパーテーションの活用、客の動線に合わせた消毒液の配置など、きめ細かな対応を取っている。
「ロウリュウに関しては、2010年8月のヒーリングスパ開始以来、『男女一緒に受けることができるロウリュウ』ということで人気を博してきました」(同支配人)
最近は20代、30代のサウナーが増えていて、土日はカップルが多いという。