芸能

谷原章介、川島明の朝番組MC起用で注目集まる「美声」効果

『アタック25』での司会ぶりが好評の谷原章介

『とくダネ!』の後番組『めざまし8』の司会に抜擢

 熾烈な視聴率競争が続く朝の情報番組。3月下旬から新MCの起用などで一部の番組がリニューアルするが、新しく抜擢されたMCの特徴とは? そこからテレビ局側の狙いも見えてきた。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 今年の春は、ひさびさに朝の情報番組に大きな動きが見られ、その内容や出演者が発表されるたびに話題を集めています。

 まずフジテレビでは、『情報プレゼンター とくダネ!』が22年の歴史に幕を下ろし、3月29日から新番組『めざまし8』がスタート。メインキャスターを俳優の谷原章介さんと、同局の永島優美アナが務めることが発表されています。

 次にTBSは、『グッとラック!』をわずか1年半の放送で終了させ、3月29日から新番組『ラヴィット!』をスタート。2月に入って同番組のMCを芸人の麒麟・川島明さんと、同局の田村真子アナが務めることが発表されました。

『めざまし8』の番組コンセプトは、前番組の『めざましテレビ』でストレートに扱ったニュースを深く解説するほか、独自の生活情報なども充実させる“大人のめざまし”。一方の『ラヴィット』は、一流のプロの「教えたくない“お気に入り=Love it/ラヴィット”」を通じて、買い物や食事などの暮らしが10倍楽しくなる情報を扱うライフスタイルバラエティ。

 同じ日にスタートし、同じ時間帯に放送される両番組は、内容が大きく異なる一方、共通点はメインに起用した2人の美声。ともに落ち着いたトーンで聞き取りやすい声に定評があり、これまでもそれが起用理由の1つになってきました。

ながら見の多い朝と相性のいい美声

 近年、ナレーターに人気声優を起用したり、ナレーション原稿に工夫を凝らしたりなど、テレビ業界で声を重視する傾向が強くなっていました。番組のジャンルを問わず、スマホやパソコンをさわりながらテレビを見る“ながら見”の人が増えたことから、声だけで好印象を与え、注意を引きつけることが求められているのです。

 家事や外出の準備など、何かとやることの多い朝の番組はなおのこと。谷原さんと川島さんのような低く安定した声は聴きやすいだけでなく安心感があり、視聴者を穏やかな気持ちにさせます。さらにそのポジティブな効果は、スタジオや番組全体のムードにも波及し、「感じのいい番組」という印象につながることを期待されています。

川島さんは就任発表の際、「至らない部分もあるかと思いますが全力で務めさせていただきますので、番組を見てくれる皆さんの一日が楽しくなるよう、声も腰も低く低く頑張らせていただきます!」などとコメントを寄せ、声や腰の低さを期待されての起用であることをにおわせていました。

 一方、谷原さんの就任コメントで目を引いたのは、「日々起こることを視聴者の方々の目線を意識し、そして僕自身の生活者としての目線で専門のコメンテーターの方に疑問をぶつけ、どんどん掘り下げていきたいです」「興味があることは全部!特に子供の問題や貧困は子育ての最中の僕にとっては気になる話題ですし、さらに今日本で起きていること全てに貪欲に関わって、知って、行動していきたい」。

「どんどん掘り下げて」「貪欲に関わって」といつも以上にエネルギッシュな姿勢を見せているだけに、谷原さんの美声が他番組以上に聞けるのではないでしょうか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
9年の濃厚な女優人生を駆け抜けた夏目雅子さん(撮影/田川清美)
《没後40年・夏目雅子さんを偲ぶ》永遠の「原石」として記憶に刻まれた女優 『瀬戸内少年野球団』での天真爛漫さは「技巧では決して表現できない境地」
週刊ポスト
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
チームには多くの不安材料が
《大谷翔平のポストシーズンに不安材料》ドジャースで深刻な「セットアッパー&クローザー不足」、大谷をクローザーで起用するプランもあるか
週刊ポスト
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン
政権の命運を握る存在に(時事通信フォト)
《岸田文雄・前首相の奸計》「加藤の乱」から学んだ倒閣運動 石破降ろしの汚れ役は旧安倍派や麻生派にやらせ、自らはキャスティングボートを握った
週刊ポスト
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン
秋篠宮家の長男・悠仁さまの成年式が行われた(2025年9月6日、写真/宮内庁提供)
《凜々しきお姿》成年式に臨まれた悠仁さま 筑波大では「やどかり祭」でご友人とベビーカステラを販売、自転車で構内を移動する充実したキャンパスライフ
NEWSポストセブン
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン