なぜコロナ感染で血栓ができやすくなるのか。大阪大学免疫学フロンティア研究センター名誉教授の宮坂昌之医師が語る。
「新型コロナウイルスは、ヒトの細胞の表面にある『ACE2』と呼ばれるたんぱく質の小さな“くぼみ”に結合することで細胞内に侵入し、感染することが分かっています。
このたんぱく質は全身の血管の細胞に数多く存在するため、身体中の血管が傷つきやすくなり、全身の臓器に影響し、様々な病気を引き起こすとされています」
昨年4月に英医学誌『ランセット』に掲載された論文では、「コロナウイルスは肺を通じて血液内に入り、全身の血管を攻撃するのではないか」という説が提唱されている。
※週刊ポスト2021年2月19日号