2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』(2月14日スタート)は、渋沢栄一が主人公だ。時は幕末──日本が変わろうとする激動の時代に、近代日本を作ったひとりの男が埼玉の藍玉農家の家に生まれた。名前は渋沢栄二郎。後に渋沢栄一となるその人物は尊王攘夷の志士として明治維新の動乱を過ごし、経済人に。いくつもの企業の設立にかかわり“日本資本主義の父”と呼ばれるようになった。
実業家としていくつもの事業を立ち上げた渋沢は、国内外を広く歩いた。日本だけでも38都道府県を訪ね、各地に渋沢がかかわったゆかりの地がある。そのなかから、関東にあるゆかりの地を紹介する。
●中庭に入り見学も可能な生家・中の家
埼玉県深谷市血洗島にある生家は、大きな門構えと広い中庭が。学校施設として活用されたことも(新型コロナウイルスの影響で新規予約、解説は停止中)。
●晩年を過ごした東京・飛鳥山
1873年に設立した王子製紙の工場を眼下に望む北区・飛鳥山に邸宅を構え、1901年に本邸に。跡地には渋沢の人生に触れることができる「渋沢史料館」が建てられた。また、飛鳥山公園には旧渋沢庭園があり、渋沢の喜寿を祝って贈られた「晩香廬」が国の重要指定文化財として残る。
●旧主・徳川慶喜と谷中に眠る
渋沢の墓があるのは東京・台東区の谷中霊園。同園内には、かつて仕えた徳川慶喜の墓所もある。
2017年、天皇皇后両陛下(当時)は埼玉県深谷市の渋沢の生家など、ゆかりの地をご訪問。沿道には6000人以上が詰めかけた。
※女性セブン2021年2月18・25日号