芸能

山口百恵さんの覚悟 ファンの前での交際宣言から40年以上愛を貫く

『いい日旅立ち』のブルーの衣装

感動のフィナーレはいまもなお伝説として語り継がれる

 山口百恵さん(62才)の引退コンサートが1月下旬にリバイバル放送され、大きな話題となった。14才から21才までのわずか7年間という芸能生活でまばゆく輝いた百恵さんだが、引退以来、芸能界には復帰していない。その覚悟の裏側には、何があったのか。

 草花のように色や形が目に見えて変わらない人の心こそ、環境によって移ろいゆくもの──。平安時代の歌人・小野小町は、男性の恋心の変化をこう詠ったが、男女の差なく、環境が変われば人の気持ちは変わるもの。入社・結婚・出産・育児。退職・転職・独立・定年……多様性の考えが広がり、人生の選択肢は広がる一方で、先の見えない不安な情勢が続き、自分の選択が正しいのか判断がつかない。

 そんないまの時代に、引退から40年という節目を迎えた山口百恵さんが歩んだ芸能生活を追いかけてみることで、「揺るがない覚悟の美しさ」を学んでみるとしよう。

「『ねえマッチ、これをあげる』。そう私をあだ名で呼びながら、百恵さんは私に、黒帯に金のあしらいがされたサンダルをくれました」

 そう声を弾ませるのは、大ヒット曲『かもめが翔んだ日』でおなじみのシンガーソングライター・渡辺真知子(64才)だ。

「特別な日でもなんでもない、普通の一日に突然くれたんです。だから鮮明に覚えています。本当にうれしかったなぁ。いまも大切に持っています」

 年齢は渡辺が2つ上だが、芸能界では百恵さんが5年先輩。同じ神奈川・横須賀出身で、所属レーベルが同じという共通点もあり、当時2人は互いを“マッチ”“モモちゃん”と呼び合い、百恵さんにとって数少ない親友の1人だった。渡辺は、いままで語っていなかった百恵さんへの想いを今回、本誌・女性セブンに語ってくれた。

「初めて彼女とお話ししたのは1978年頃の歌番組の楽屋だったと思います。一言、二言だったと思いますが、百恵さんは落ち着いて堂々としていて、とても自然でした。19才だなんて思えませんでした。あれほど仕事が忙しいのに、とてもひょうひょうとしていたんです」

 この年、百恵さんはデビュー5年目。22枚目のシングルとなる『プレイバックPart2』が大ヒット。NHK紅白歌合戦では若くしてトリを飾り、日本の音楽シーンを一気に駆け上がった年である。

「当時は、百恵さんのプライベートに触れた雑誌は全部売り切れるというくらい、日本中が百恵さんに興味を持っている時代でした」(芸能リポーター・石川敏男さん)

 人気のバロメーターであるブロマイドの売り上げでもトップを争うほどだったが、百恵さんはそれまでの女性アイドルとは一線を画していた。憂いを帯びた視線に、大人びた振る舞い。“菩薩”とも形容され、インタビューなどで答える言葉にも、10代とは思えないような重さがあった。

関連記事

トピックス

谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
列車の冷房送風口下は取り合い(写真提供/イメージマート)
《クーラーの温度設定で意見が真っ二つ》電車内で「寒暖差で体調崩すので弱冷房車」派がいる一方で、”送風口下の取り合い”を続ける汗かき男性は「なぜ”強冷房車”がないのか」と求める
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
「舌出し失神KO勝ち」から42年後の真実(撮影=木村盛綱/AFLO)
【追悼ハルク・ホーガン】無名のミュージシャンが「プロレスラーになりたい」と長州力を訪問 最大の転機となったアントニオ猪木との出会い
週刊ポスト
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン