なぜ土や砂を食べるのか…
中国では、『地球を食べる』というタイトルで、さまざまな土や石、砂などを食べる様子を撮影した動画配信番組の人気が高まっている。なかには36万人が視聴した人気動画もあるという。
これは中国各地の特徴のある土や砂を食べる番組で、「ゴビ砂漠の砂」や「湖南省の粘土層の土」「陝西省の黄土」「黄河の川べりの砂」など多種多様だ。番組ではこれらの土や砂などを集めて、ネットユーザーに販売しており、その種類は300以上にも達しているという。中国紙「新時代」が報じた。
番組では、土などを食べる10秒から1分ほどの短い動画を募集。それらのなかで最も人気がある動画は、きれいな黄色い洋服を着た女性が黄色の土の塊を噛み、軽快なテンポで次々と土を食べているもの。口から下だけが映されており、顔や表情は分からず、個人を特定できないようになっている。
この番組のオンラインショッピングサービスでは、中国各地からさまざまな形状の土や砂が扱われており、なかにはケーキのように盛り付けた製品のほか、ラーメンのようなものも販売されている。
500グラムで18元（約230円）のものから、1キロ1000元（1万3000円）の希少価値が高い水晶を砕いたものまで、値段も幅広い。
これらの製品には「妊娠中の方や子供、あるいは消化器系が弱い方は、決して食べないようにして下さい」などとの注意書きが添えられている。
中国・河南省済源市王屋山地区では毎年11月に、「土食い大会」が開催されており、王屋山地区特有の白い土と小麦粉などを混ぜて焼き上げる土饅頭が観光客に無料でふるまわれるという。この土には胃腸の機能を整える作用があるとされているが……。
