『ブレイブ -群青戦記-』は全国東宝系にて公開中 (c)2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 (c)笠原真樹/集英社

『ブレイブ -群青戦記-』は全国東宝系にて公開中 (c)2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 (c)笠原真樹/集英社

 アメリカへと旅立つ前に公開された初の単独主演映画『ブレイブ』は、アスリートの高校生たちが戦国時代へとタイムスリップして織田信長や徳川家康といった歴史上の人物と戦うというSFアクション物語。新田真剣佑は驚異的な身体能力を誇る弓道部員の主人公・西野蒼役を演じる。

 物語のあらすじから思い浮かぶのは、父・千葉真一の代表作の一つである1979年の映画『戦国自衛隊』だ。演習中の自衛隊が400年前にタイムスリップし、戦車やヘリなどの近代兵器を駆使して戦国の世を生き抜いていくという物語で、『ブレイブ』とは映画自体がまるで親子のような関係にあるとも言えるだろう。

 寺脇氏はそんな新田真剣佑の渾身の映画について、日本での芸能活動の集大成的側面に触れつつ、父・千葉真一との違いについてこのように説明する。

「『ブレイブ』は、日本での7年間の“卒業論文”のような集大成的意味を持っています。時空を超えた新しい形の時代劇アクションは、父・千葉真一の『戦国自衛隊』を思わせるとともに、父の当たり役・柳生十兵衛の気配も彷彿とさせます。

 デビュー時から剛直な男臭さを見せていた父と違い、最近の出演映画『名も無き世界のエンドロール』のように、ナイーヴな柔らかい持ち味もありながらアクションの才能を持つ新田真剣佑は、新しいタイプのアクションスターとして、アメリカでの活躍も期待できるでしょう。

 父がハリウッドで大活躍したのは50代はじめからのことでした。それより30年早い挑戦が、どんな結果をもたらすか。楽しみにしています」

 今から30年後、新田真剣佑はハリウッドで父に匹敵する俳優として名を馳せることになるだろうか。あるいは、別のキャリアを積んで父とは異なる形で成功を手にすることになるのかもしれない。父を超えていく“挑戦”の旅路はまだ始まったばかりだ。

◆取材・文/細田成嗣(HEW)

故・三浦春馬さんは徳川家康役で出演している (c)2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 (c)笠原真樹/集英社

故・三浦春馬さんは徳川家康役で出演 (c)2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 (c)笠原真樹/集英社

織田信長役の松山ケンイチ (c)2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 (c)笠原真樹/集英社

織田信長役の松山ケンイチ (c)2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 (c)笠原真樹/集英社

関連キーワード

関連記事

トピックス

昭和館を訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年12月21日、撮影/JMPA)
天皇ご一家が戦後80年写真展へ 哀悼のお気持ちが伝わるグレーのリンクコーデ 愛子さまのジャケット着回しに「参考になる」の声も
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
《ジャンボ尾崎さん死去》伝説の“習志野ホワイトハウス豪邸”にランボルギーニ、名刀18振り、“ゴルフ界のスター”が貫いた規格外の美学
NEWSポストセブン
西東京の「親子4人死亡事件」に新展開が──(時事通信フォト)
《西東京市・親子4人心中》「奥さんは茶髪っぽい方で、美人なお母さん」「12月から配達が止まっていた」母親名義マンションのクローゼットから別の遺体……ナゾ深まる“だんらん家族”を襲った悲劇
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
1年時に8区の区間新記録を叩き出した大塚正美選手は、翌年は“花の2区”を走ると予想されていたが……(写真は1983年第59回大会で2区を走った大塚選手)
箱根駅伝で古豪・日体大を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈3〉元祖“山の大魔神”の記録に挑む5区への出走は「自ら志願した」
週刊ポスト
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
〈タバコに似ているとの声〉宮内庁が加湿器と回答したのに…秋篠宮さま“車内モクモク”騒動に相次ぐ指摘 ご一家で「体調不良」続いて“厳重な対策”か
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト
米倉涼子の“バタバタ”が年を越しそうだ
《米倉涼子の自宅マンションにメディア集結の“真相”》恋人ダンサーの教室には「取材お断り」の張り紙が…捜査関係者は「年が明けてもバタバタ」との見立て
NEWSポストセブン
死体遺棄・損壊の容疑がかかっている小原麗容疑者(店舗ホームページより。現在は削除済み)
「人形かと思ったら赤ちゃんだった」地雷系メイクの“嬢” 小原麗容疑者が乳児遺体を切断し冷凍庫へ…6か月以上も犯行がバレなかったわけ 《錦糸町・乳児遺棄事件》
NEWSポストセブン
11月27日、映画『ペリリュー 楽園のゲルニカ』を鑑賞した愛子さま(時事通信フォト)
愛子さま「公務で使った年季が入ったバッグ」は雅子さまの“おさがり”か これまでも母娘でアクセサリーや小物を共有
NEWSポストセブン
ネックレスを着けた大谷がハワイの不動産関係者の投稿に(共同通信)
《ハワイでネックレスを合わせて》大谷翔平の“垢抜け”は「真美子さんとの出会い」以降に…オフシーズンに目撃された「さりげないオシャレ」
NEWSポストセブン